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[SEVENDAYS FOOTBALLDAY]:めぐる時代の真ん中で(國學院久我山高・平田周)

ゲキサカ / 2017年2月19日 9時44分

 それから約1か月後のT1リーグ(東京都1部リーグ)開幕戦。東京朝鮮高と対峙した國學院久我山は、後半から投入された木下陽が全得点に絡む活躍を披露し、3-0で勝利を飾る。「かなり嬉しかったというか、本当にホッとしたというか、前半は苦しみましたけど、最終的には良いゲームができたかなという感じですね」という平田も、キャプテンマークを巻いて挑むリーグ初戦で結果を出したことを素直に喜びながら、改めて最終学年となる今シーズンへの決意をこう語る。「結果にこだわりたいという気持ちは強くなりました。去年は本当に3年生にとっては難しかったんだなと、自分が最高学年になって感じましたし、今年は何としてもまず東京でわかりやすい結果を絶対に残さないといけないですよね。ここまで先輩たちが何年も選手権に出て、久我山というチームをより多くの人に見てもらえるようになったので、ここで自分たちがまた負けてしまうようだと、久我山というチームのブームが去ったというか、一時の流行りみたいな感じに見られてしまうと思いますし、今年自分たちが結果を残すか残さないかで、また久我山というチームの未来や存在が変わるんじゃないかなというぐらいの重要度というか、それぐらい責任のある1年かなという風に捉えています」。久我山という看板の中でも、さらにキャプテンという重責を背負う覚悟がその言葉から窺えた。

 人と同じことをするのは嫌いだという。「自分の思っていることを言いたいので」という彼のコメントは、確かに人目を惹く表現に彩られていることも多い。「“凡人”と言われるより“変人”と言われる方が嬉しいタイプなので。自分自身では結構自分のことを“変人”だと思っているんですけどね」とカラッと笑う姿には、いわゆる“コミュ力”の高さが滲むが、「一昨年は1年生というだけでちやほやされていただけなので、去年で見捨てられたかなという感じですよね」と笑顔で紡いだその言葉の裏側に、この1年へ懸ける並々ならぬ想いが隠されていたことは疑いようがない。自らが輝く“時代”は誰にでも平等に訪れる訳ではないだろう。ただ、めぐってくるかもしれない“時代”をしっかり掴むだけの可能性と情熱が、平田周には間違いなく秘められている。

■執筆者紹介:
土屋雅史
「(株)ジェイ・スポーツに勤務し、Jリーグ中継を担当。群馬県立高崎高3年時にはインターハイで全国ベスト8に入り、大会優秀選手に選出。著書に「メッシはマラドーナを超えられるか」(亘崇詞氏との共著・中公新書ラクレ)。」

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SEVENDAYS FOOTBALLDAY by 土屋雅史

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