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人生を変えた“高2の決断”…湘南MF神谷優太「大事なのは目の前の一日」

ゲキサカ / 2017年3月22日 7時30分

何も考えられなくなった負傷
より強くなった日の丸への思い

――昨年10月に行われたAFC U-19選手権ではグループリーグ初戦のイエメン戦(○3-0)と続くイラン戦(△1-1)で先発出場しましたが、イラン戦で負傷して大会の途中で離脱することになりました。
「ただの打撲だろうと思っていたので、(イラン戦を)0-0で終えて悔しい思いしかなかったし、途中交代したからこそ、逆に『もっとやらないといけない』と思っていた。ただ、大事にはならないと思っていたのに、病院で検査を受けたら骨折という検査結果が出て、『代表だけでなく湘南に戻ってもプレーできない』『今年は無理だな』と頭によぎると、その後は何も考えられないようになりました」

――ただ、残った仲間がアジア王者となるだけでなく、U-20W杯出場権を手に入れて世界への扉を開いてくれました。
「世界への切符を手に入れてくれた仲間には感謝していますが、途中離脱した悔しさは相当あったし、だからこそ今年(5月)のU-20W杯への思いは他の人より強いと思っています。努力していれば、『神様は見てくれているはずだ』と自分の中でも思っていて、もしかしたら、あのときケガをしたのも将来のための意味があってのケガだったかもしれません。もし、関係がなかったとしても、努力していくことは変わりませんけどね。U-20W杯出場を決めてくれたことで、そこに向けて頑張ろうという気持ちになれたし、曺さんもよく言うのですが、『一日一日を大切にしていかないといけない』と思っていて、日々成長を続けて、もう一度日の丸を背負って戦いたいと強く思っています」

――U-20日本代表のボランチにはMF坂井大将選手(大分)やMF原輝綺選手(新潟)、MF市丸瑞樹選手(G大阪)ら多くのライバルがいます。他の選手には負けられない自分の武器というのは?
「全部、負けたくないですよ(笑)。どの部分も負けてはいけないし、むしろ同年代の選手に負けていたら、この先はないと思っています。原ちゃんはJ1でレギュラーとして試合に出ていて、すごく良い経験をしていると思うけど、それよりも『自分の方ができる』と自信を持っているし、負けてはいけないと思っている。湘南スタイルを体現するという意味で、ピッチ上で走り切る部分を見せたいし、攻撃も守備も必死に頑張りたい。その部分を見せてからの技術だと思うので、まずは湘南で取り組んでいることをしっかり見せて、メンバーに生き残れるようにアピールしたいです」

――20年の東京五輪までを見据えると、U-20W杯は経験しておきたい舞台だと思います。
「僕たちは確かに東京五輪世代ですが、正直、東京五輪のことは何も考えていません。そこを見据えてやるよりも、今、どれだけの練習をして成長できるか、曺さんやコーチの声をいかに聞けるかが本当に大事です。もちろん、U-20W杯に出たい気持ちはありますが、日々の練習をこなし、湘南で結果を残していくことで絶対についてくるものだと思っているので、まずは目の前のこと、目の前の一日を大事にして、ひたすら努力していくだけです。僕はエリートでなければ、天才肌でもない。小さい頃から毎日のように夜遅くまでボールを蹴って成長してきたと思っているので、“雑草魂”を忘れずに頑張っていきます」

(取材・文 折戸岳彦)

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