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代表戦初勝利でW杯出場を決めたい井手口 “選ばれし者のスパイク”でいざ決戦へ

ゲキサカ / 2017年8月29日 18時0分

 外国人選手と対戦するときは、普段以上に対人戦で負けたくないという気持ちに火が付くそうで、気後れするところはない。「リオ五輪では、外国人の勝負強さや球際の強さを感じた。真っ向勝負では無理なので、出足で差をつけたいですね。外国人の選手はそんなに上手くないのに、なぜか試合に勝ってしまう。あれは謎ですね。ああいう勝負強さが日本人には足りていないのかな」と、笑顔をまじえてケロリと話す。たくましく、これからが楽しみな選手だ。ただ、本人にはいつまでも「期待の若手」でいるつもりはない。

「昨年(11月に)初めて招集されたときは緊張して、いつもどおりのプレーができなかったし、試合にも出られなかったけど、6月は試合に出て、自由にやれたかなと思う。やっぱり選ばれるからにはベンチとかベンチ外ではなく、まずは途中からでも良いから毎試合出場する選手になりたい。W杯出場は小さいころからの夢でしたけど、現実味は全然なかった。今もまだ具体的なイメージは湧かない。でも、代表の試合に初めて出場してから、出たいという気持ちは強くなった」

 仲間に置いていかれるわけにもいかない。4歳年上のMF宇佐美貴史は昨夏、ブンデスリーガへ再挑戦。後輩のMF堂安律はU-20W杯での活躍直後、今年6月にフローニンゲン(オランダ)への期限付き移籍が決まった。2人と同じようにジュニアユースからG大阪で育ってきた選手として、刺激を受けないわけがない。「羨ましい(笑)。自分は自分なので、今はここで頑張りながら、ファンとして応援している。ただ、違う環境で、違う刺激が欲しいと思う気持ちは持っている」と、嫉妬心を隠さなかった。

 井手口への期待はスパイクにも込められている。世界各国で数多くの有望選手が契約しているスポーツメーカーのナイキは、これから世界での活躍が見込まれる、1995年以降生まれで各国代表歴のある選手に特別なデザインのスパイクを用意。日本では、96年生まれの井手口がただ一人、選出された。今後、一般販売されるものだが、契約プロでは限られた選手しか履くことができない。井手口は「限られた人しか履けないので、選んでもらったことは素直にうれしい。でも、まだ代表の試合にちょっと出ただけなので、自分に履く権利があるのかなと思ってしまう。やっぱり得点やアシストといった目に見える結果が欲しい」と、日本代表での存在アピールをあらためて誓った。

(取材協力 ナイキジャパン)
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