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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:205センチという“個性”(鳥取・畑中槙人)

ゲキサカ / 2017年9月11日 11時10分

 フットボーラーとしての運命が大きく動き出したのは、その直後だったそうだ。「俺はトップの練習に1回も行っていなくて、昇格という話も全然出なかったですし、大学で声が掛かっている所があるからと聞いて、『じゃあ俺は大学か』と思っていたんですけど、クラブユース選手権が終わった次の週くらいにいきなり『トップに上がるから』と言われて『えっ?』みたいな(笑) ホントビックリしました」と当時を振り返る畑中。突然の出来事に悩んだものの、「大学で4年間頑張ってプロという道もあるかなと思ったんですけど、早めにプロで揉まれた方が成長できるのかなと、自分的には最後に考えが落ち着いて」、トップへの昇格を決断する。23年を積み重ねていたJリーグの歴史の中でも、日本人最長身となる203センチのフォワードは、ガイナーレ鳥取でそのプロキャリアをスタートさせた。

 2015年の春。ルーキーイヤーの開幕から1か月が過ぎた頃。畑中は単身で東京へ向かっていた。行先は国立スポーツ科学センター。 通称“JISS”。国内トップレベルの施設を有するこの場所で、彼は自らの身体と向き合う日々を過ごすこととなる。それはトップチームへの昇格を打診された時から、既に決まっていたプランでもあった。併設されている宿泊施設に泊まり込み、筋トレはもちろんのこと、体幹も含めた基礎的なトレーニングを重ねる中で、とりわけ畑中の意識が変わったのは食事面だという。

「サッカー選手がJISSに行くと、普通はサッカーに関わっている方に見てもらうんですけど、俺はラグビーの方に預けられたんですよ。あまりにも線が細いからって(笑) それで一緒にトレーニングをやる人もラグビーの人だったんですけど、かなりガタイの良い人も野菜をメッチャ食ってるのを見て、『肉を食うのも大事やけど、野菜食うのもメッチャ大事なんや』って。それで、元々あんまり好きじゃなかったんですけど、野菜をメッチャ食べるようになりました」。

 栄養士の方から個別に栄養学を教えてもらい、食事に対する考え方も大きく変化した。夏場は体重が落ちやすいため、今でもその栄養士の方に相談してアドバイスをもらっている。また、滞在期間中には三幸秀稔や福田健介といった他クラブの選手とも時間を共有し、最後の2週間では当時ドイツでプレーしていた清武弘嗣、内田篤人と会う機会にも恵まれ、大きな刺激を受けた。「あの2か月半は相当大きいですね。プロになってからの軸だと思います」。当時の貴重な経験が、今の彼を支えていると言っても過言ではない。

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