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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:32歳の“Jリーガー5年生”(長崎・前田悠佑)

ゲキサカ / 2017年10月10日 15時5分

 J2第36節。FC町田ゼルビアとのアウェーゲームは、オウンゴールで先制したものの、終盤に同点ゴールを許す展開で、勝ち点の上積みは1にとどまった。試合後。前田は「アウェイということを考えると、勝ち点1を持って帰れたことはプラスに捉えて、次はホームでできるので、そこでしっかり勝ち点3を取ると。たぶん上位陣も全部勝つことは不可能ですし、そこで慌てずに、僕らがしっかり自分たちのやることを変えずにできれば、絶対また上に上がれると思うので、そこは見失わないようにやりたいと思います」と前を向く。

 実はこの日のメンバー18人の中で、2年前のJ1昇格プレーオフを知る選手は前田しかいなかった。当時の経験を踏まえ、自身の果たすべき役割をこう語る。「やっぱり今からの試合はメンタル的な勝負になってくると思うんです。そこでブレないことと、何ができて、何ができないのかをチームで感じて、それを毎試合続けていくことが重要になってくると思うので、自動昇格が一番いいんですけど、もしまた倍のプレッシャーが掛かるプレーオフに行ったとしても、チームのプレーができるメンタリティを今から身に付けていく、そういうことを伝えていく役割を、やっていかないといけないのかなと思います」。自分のため。クラブのため。そして、クラブを取り巻く人々のため。残された6試合への覚悟は決まっている。

 冒頭の言葉を聞いたのは今年の2月。面白いことを言う人だと思った。8か月前の話を蒸し返すと、「若いです。若いです。勉強中ですよ。まだ“Jリーガー5年目”ですから」と少し笑った後、こんな想いを教えてくれた。「僕みたいなキャリアでも“Jリーガー”になれるんだぞ』というのを少しでもわかってもらえればいいかなって。どうしても“Jリーガー”ってキャリアがある人がなれるものだと思いがちで、僕もそういう風に思っていましたけど、実は誰でも下から上まで経験できるチャンスは持っている訳で、そういうことを数人でもいいので(笑)、気付いてもらえればなと。経歴を見たら全然知らんような名前のチームばかりで。でも、『J1まで行ったんだぞ』みたいな。そういうのは目標にもしやすいかなと思うので、これからJリーグを目指す選手たちに、少しでもその可能性を伝えられればいいのかなと思いますね。でも、僕にもまだまだ先があるので(笑)」

 前田悠佑。32歳。職業は、“Jリーガー5年生”。唯一無二のキャリアを歩みながら、誰もが憧れるJリーグの舞台まで辿り着いた男の「まだまだ先」には、あるいは本人の想像すら超えてしまうような、限りない可能性が秘められている。

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SEVENDAYS FOOTBALLDAY by 土屋雅史

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