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「頭を使った【先読み】で有利に物事を運ぶ方法」遠藤保仁最新刊から一部紹介!

ゲキサカ / 2017年12月29日 17時0分

フィジカルでも技術でもなく頭を使う

 MF遠藤保仁(G大阪)の最新刊『「一瞬で決断できる」シンプル思考』(本日発売)の中から一部を抜粋してお届けします。

 なぜ遠藤はセカンドボールを多く拾えているのか、その秘密を明かしたーー。

 サッカーのように体同士が接触するスポーツは、フィジカルが強いほうが有利だとされる。実際、相対的に体が小さい日本人プレーヤーは、フィジカルの強い外国人と真正面からぶつかれば、分が悪くなるのは当然だ。「よーい、ドン」で同時に動き出せば、瞬発力の差で圧倒されるだろう。

 しかし、サッカーのうまさはフィジカルだけでは決まらない。もしフィジカルで勝敗が決まるのであれば、僕は日本代表に呼ばれることはなかっただろう。それどころか、日本人選手の中でもフィジカルが強くない僕は、プロ選手として長くプレーすることは不可能だったはずだ。実際、日本代表選手の中でも、僕の体力測定の数値は下から数えたほうが早かった。それでも世界の舞台で戦えているのは、常に先読みを心がけてきたからだ。

 攻撃するときは、「あのスペースに入っていけばパスをうまくもらえて、左サイドの味方の選手のスペースが空いて、スルーパスを通せるのではないか」と2手先、3手先まで先読みして動く。そうすることで、先手を打ち、敵の守備陣を崩すことができる。

 守備をするときのポジショニングの良し悪しも、先読みの力で決まるといってもいい。相手チームからカウンターを受けそうなとき、パスが出てきそうな危険なスペースに素早く入れば、攻撃を遅らせることができ、そのあいだに味方の守備を整える時間を稼ぐことができる。また、セカンドボールが落ちてきそうな場所を予測し、ポジショニングをとれば敵よりも早くボールに触ることができる。

 実際過去に、「遠藤はセカンドボールを拾う回数が多い」というデータがある。ボールのこぼれる方向を見極めてから動き始めたら、足も速くないし、フィジカルも強くないので分が悪い。だから、相手の体勢や状況を見て、「このへんにこぼれてくるのでは」と常に先読みするようにしている。

 たとえば、ボールを競り合っている選手が後ろに下がりながらヘディングするようだったら、ボールは後方に流れていくか、もしくは頭に当てることができても、勢いがつかずに選手の近くに落ちそうだと予測できる。だとすれば、その選手との距離を前もってつめれば、ボールを奪取できる可能性が高まる。

 このように先読み力にすぐれていれば、自分より屈強な相手でも、優位に立つことができるのだ。先読みをする力はサッカー選手には欠かせない。

 サッカー選手の中には、「本能にまかせてプレーをする」というタイプもいる。FWなどはDFに囲まれた状況で一瞬をついてシュートを放たなければゴールを奪えないので、FWのようなポジションでは「本能で動く」という能力も必要になる。だが、ほとんどの選手は、本能よりも頭を使って予測することで、厳しい競争を勝ち抜いているのである。

「本能や才能だけでは成功できない」という意味ではビジネスの世界も同じだろう。頭を使って先読みすることで、有利に物事を運ぶことができるのだ。
<書籍概要>
■タイトル:「一瞬で決断できる」シンプル思考
■発売日: 2017年12月22日
■発行元:KADOKAWA  
■定価:本体1300円+税  
■判型:四六判、208ページ
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