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開始15分に緊急事態…“本職”CBで救った広島MF中野就斗「集中力を切らさずできてよかった」

ゲキサカ / 2024年4月5日 5時1分

サンフレッチェ広島MF中野就斗

[4.3 J1第6節 町田 1-2 広島 Gスタ]

 首位攻防戦で“守備の要”を欠く緊急事態に陥ったサンフレッチェ広島だったが、ウイングバック起用が続いていた23歳が見事に穴を埋めた。試合後、MF中野就斗は「CBは楽しいけど、久しぶりで気持ちが疲れた。町田さんの最後の攻撃はものすごいものだったので、集中力を切らさずにできてよかった」とすがすがしい表情で振り返った。

 中野は右ウイングバックで先発した町田戦の前半15分、左ハムストリングを痛めたDF荒木隼人に代わり、3バックの中央に配置換え。CBは桐生一高、桐蔭横浜大時代に務めていた“本職”だが、プロに入ってから長い時間プレーしたことはなかった。

 そのタイミングでは右ウイングバックにDF新井直人が投入されており、右CBのDF塩谷司が中央にスライドする可能性もあったが、ミヒャエル・スキッベ監督は「中野にあのポジションをさせることに問題はないと思っていた」と信頼の起用。中野自身も「右の後ろに入るかなと思っていたので真ん中と言われてビックリはした」というが、冷静に受け止めていた。

 中野に託された最も大きな役割は、相手1トップのFWオ・セフンとのデュエルだった。194cmの上背を持つ相手に対し、182cmの中野は苦戦も想定されたが、臆せずに立ち向かった。「最初のプレーで強さを見せないといけないし、オ・セフン選手が嫌がる選手にならないといけないと思った」。何度か競り勝つ場面もあり、競り切れない場面でもセカンドボールを味方に拾わせる場面が目立った。

 中野によると、競り勝てない場面の対応にも駆け引きがあったという。「ボールによって100%勝てるボールもあれば、相手に有利なボールもあるので、どうすれば次が取れるかを考えながらやっていた」。特に町田との一戦はセカンドボールが生命線。ボランチのMF川村拓夢、MF松本泰志を中心にこぼれ球を拾う意識は強く、中野の対応が効いていた。

 さらに後半17分にはMF平河悠のカットインシュートを完璧にブロック。「(山梨学院)大学時代に見ていたのもあったし、ゴール前はああやって上手い選手。最後まで飛び込まず、プレーを見切ったからこそシュートブロックができた」と手応え。相手は鋭い切り返しをしてきたが、同じ関東圏内の同学年だった大学時代の経験も活かしつつ、警戒すべきキーマンを見事に抑えた。

 大卒2年目でここまで全6試合に先発出場。充実のシーズン序盤戦を過ごす23歳だが、自身に求める基準を高く掲げており、「去年に比べてウイングバックでやれることはたくさんあるけど、まだまだ質や強度を上げていかないといけない」と満足はない。

 脳裏にあるのは第4節で経験したヴィッセル神戸との対戦だ。「代表を経験している方々のプレーを見て、世界で戦うためにはもっともっと必要だと思った。酒井高徳選手、武藤選手、大迫選手の切り替えの速さ、球際の強さは自分がこれまでやってきた中でも素晴らしい選手だと思った」。その先には日の丸を背負う舞台も見据えている。

「サンフレッチェにも拓夢くん、(佐々木)翔くん、シオくん(塩谷)がいるので、そういった選手を超えて日本代表に入れるように頑張りたい」。強度の高い広島の中でも走行距離、スプリント数などの数値が高水準を保っており、森保ジャパンが求める基準にも適合。まずはコンスタントに高いパフォーマンスを続け、次のチャンスを狙っていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)
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