最前線から最後列まで…1G1AのC大阪MF山村「想像していなかった」1年
ゲキサカ / 2018年1月1日 20時29分
[1.1 天皇杯決勝 C大阪2-1(延長)横浜FM 埼玉]
攻めては1ゴール1アシストと全得点に絡み、守っては逃げ切りに貢献。セレッソ大阪MF山村和也は攻守に大車輪の活躍を見せて、チームを天皇杯制覇へと導いた。
前半8分に先制される苦しい展開となったものの、「チャンスは来るので慌てずに行こうと話していた」と焦りはなし。フィニッシュにはなかなか持ち込めなかったものの、素早いパスワークで横浜FMを押し込み始めると、0-1のまま迎えた後半20分に山村が大仕事をやってのける。
MF水沼宏太がミドルレンジから放った強烈なシュートはGK飯倉大樹に弾かれ、相手選手がクリアを試みたボールが山村の足元へと転がってくる。「ちょっと、良いところにボールが転がってきた。フリーだったのでしっかり枠に飛ばそうと思った」。トラップでボールを落ち着かせると、素早く右足を振り抜いて同点となるゴールを奪取する。
さらに1-1のまま迎えた延長前半5分には、勝ち越しゴールを演出。左サイドでボールを受けると、「リカルド(・サントス)と宏太がファーに流れているのが見えたので、そこに落とそうと思って蹴った」と右足で鋭いクロスを供給すると、ファーサイドに走り込んだ水沼がヘディングで叩き込み、逆転に成功。すると、2トップの一角に入っていた山村が、最終ラインへと持ち場を移す。
「点を取った瞬間に(尹晶煥)監督に言われたけど、いつもの流れ。今シーズンはそういう形が多かったし、勝っている状況だったので失点を抑えるだけだった。頭の切り替えはすぐできた」。残された時間は体を張って相手攻撃を跳ね返し続け、2-1のまま試合終了のホイッスルを聞くことになった。
今季はトップ下にコンバートされると、J1リーグ戦で8得点を記録。「前線で試合に絡むというのは想像していなかったけど、チームの結果とともに良いシーズンになったと思う」とシーズンを振り返る。そして、元日決戦を制したことには「1年で最初の試合に勝てたのはすごく良いこと。良いスタートを切れたのはチームとしても個人としても良かった」と白い歯を見せた。
(取材・文 折戸岳彦)●第97回天皇杯特設ページ
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