日本代表メンバー発表 ハリルホジッチ監督会見要旨

ゲキサカ / 2018年3月15日 20時4分

日本代表を率いるバヒド・ハリルホジッチ監督

 日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督は15日、都内のJFAハウスで記者会見を行い、ベルギー遠征に臨む日本代表メンバー26人を発表した。

以下、ハリルホジッチ監督の会見要旨

●バヒド・ハリルホジッチ監督
「だんだんW杯が近づいてきている。W杯前の最終的な合宿になってくると思うが、本当に時間が経つのが早いなと思っている。すでに1月から本大会に向けて本格的な準備が始まっているが、私の頭の中にはかなりたくさんの準備がある。W杯本大会の相手もかなり分析した。3チームとも異なったタイプのチームだ。アフリカのパワーを出してくるセネガル、東ヨーロッパのチームであるポーランド、そして南米のコロンビア。彼らの試合をたくさん見た。昨日はブラジルW杯の日本対コロンビアをもう一回、見直した。私が毎回やっているように、それぞれの試合で違った戦術を用意しないといけないと思っている。こういった時期は私にとって簡単ではないが、日本代表がどのように本大会でプレーするかは把握している。世界にはいろんな監督がいる。たくさんのプレッシャーがかかる監督もいれば、そうでない監督もいるだろう。選手のチョイスも始まっている。私はそれらに関して経験がある。できるだけ良い選手を選ぼうという気持ちでいる。

 だれが本大会に行ってプレーするのか。強敵と戦わないといけない。下馬評では日本より強い3チームと言われている。そんなことを言うと皮肉屋だと言われるかもしれないが、野心と勇敢さを持ってそれらの強敵に臨まないといけない。本大会ではいろんなことが起こる。常に下馬評どおりの結果にはならない。前もって強いと言われていたチームが(グループリーグの)1位と2位で終わるかは分からない。ただ、相手がプレゼントしてくれると期待してはいけない。我々がチャンスをつかみに行くということ。W杯本大会はだれもプレゼントをくれない。

 日本に3年いるが、このチームに勝つ文化を植え付ける努力をしてきた。日本人は勤勉性と規律をすでに持っていた。ただ、戦術的、フィジカル的にトップで準備しておかないといけないし、メンタルも準備しておかないといけない。強い力を持って希望をつかみに行かないといけない。そのためにトレーニングし、準備しないといけない。どんな小さなことも準備する。1月当初からいろんなスタッフがいろんなところで仕事をしている。我々が思っているのは、希望をつかめるだろうということ。本大会に行って、我々が一番弱いということをさらしてはいけない。日本が希望を持つことを信じている。そのためにトライし、そのための選手を選ぼうと思っている。W杯は本当に高い要求をされる。その要求に応えられれば、いい結果を得られるだろう。選手もそういった責任感を持って臨まないといけない。勇気を持ってその希望をつかみにいくということだ。

 今回の親善試合もそのつもりで行う。本大会までに5試合ある。グループリーグで戦う相手に似ているチームだ。今回のマリはセネガルに似ていると思うし、ウクライナはポーランドに似ていると思う。セネガルのマネやポーランドのレワンドフスキという選手はもちろんいないが、そういった選手に近い選手はいる。しっかり強い気持ちを持って、本大会のような気持ちでこの親善試合を行い、いい結果を出さないといけない。

 ここにリストを持ってきた。海外にしろ国内にしろ、多くのケガ人がいる。プレーする機会を失ってしまった選手もいる。クラブの中でグループにも入れてもらえない状況の選手もいる。浅野や井手口は私にとって悲しい出来事だ。最終予選のオーストラリア戦でヒーローでもあった2人だが、現在の状況は彼らを難しくしている。今回、彼らはリストに入っていない。この状況が続けば、本大会でもリストに入らない可能性がある。

 選手のチョイスの話になるが、ポジションごとに新しい選手も呼ぼうと思っているし、今回の合宿は役割を完璧に遂行してもらわないといけない。国内も海外もいろいろ見に行ったし、スタッフも見に行っている。ただ、我々の分析では、現段階ではまだトップパフォーマンスになっていない選手が多いのではないか。今、必要な選手を考えて、そういった選手にはトップパフォーマンスに戻ってほしいというメッセージを込めてのチョイスになった。本大会に向けての準備は2、3週間で終わりではない。直近の6か月が大事になる。パフォーマンスを保って、ハイペースのリズムを保って、高いレベルの試合を継続することが大事。ロシア本大会では日本はたくさん走って、速く走ってということが要求される。リズムの変化が必要になる。

 今回は26人選んだ。前回の合宿でもそうだが、だいたい2、3人がケガをする。長い移動があって疲労回復が難しいというのもある。最終リストに入れるべきかどうかの見極めもしないといけない。私が就任してから、かなりの選手にチャンスを与えてきた。資格がある選手であれば、もちろん最終リストに入る。たくさんの選手にチャンスを与えてきたつもりだ。

 キーパーは3人。ただ、現段階のパフォーマンスに満足いっているわけではない。もっともっと向上してほしい。右サイドバック。日本人選手の中ではまれに見るほど定期的にしっかりパフォーマンスが継続できている(酒井)宏樹。そしてここ最近調子のいい遠藤。昨日の試合で少し問題が起きたということで、今検査をしている段階と聞いている。ただ、バックアップは用意しているので何が起きても問題ない。それから左サイドバック。(長友)佑都はクラブを変えたにもかかわらず、継続的に試合に出ている。彼の存在感は日本代表に不可欠だ。そして車屋と宇賀神の戦いがこれから始まる。合宿をたくさんこなしているわけではないが、見極めないといけない。どこまでついていけるのかをこれから見ていく段階だ。

 真ん中は昌子、植田、槙野、森重。最初の3人はもっとできると思う。森重をなぜ呼んだかというと、まだ彼は準備できている段階ではない。そして、すぐに使うわけでもない。ただ、彼がどういう状況になっているかを見たいし、励ますためにも呼んでいる。彼が以前のレベルに戻るのかどうか。もちろん(吉田)麻也がいないというのもある。彼の経験がどこまで使えるのか。まだまだトップパフォーマンスには程遠いのが森重だ。モチベーションを上げるトライをしていかないといけない。早くレベルを戻してほしいと思っている。

 守備的な中盤は長谷部、三竿、山口。長谷部は真ん中もできるし、後ろもできる。本大会までケガなくいってほしいと思っている。良いパフォーマンスを続けているのが三竿。(山口)蛍は常に呼んでいる選手だが、守備だけで終わるのではなく、攻撃のところでもっと野心を持ってほしい。ただ、代表ではかなりいいパフォーマンスを続けてくれている。彼の大きな仕事としてイラク戦を忘れることはできない。最終予選で我々を助けてくれた選手の一人だと思っている。

 攻撃的なMFは大島、柴崎、森岡。大島は国内で優秀な選手の一人だと思う。彼もよくケガをするが、我々もしっかりコンタクトを取って、今は良い状態を続けている。(柴崎)岳と森岡だが、(香川)真司、清武がいないので、10番のようなタイプ、8番のようなタイプを彼らはできると思う。柴崎はクラブでずっと先発というわけではないが、レベルが上がってきていると思う。森岡はすでに2、3回見ているが、フィジカル、デュエルのところでまだ伸びるかなと思う。ゴール数、アシスト数はリーグでもダントツだ。ただ、ゲームのアクションの中でもっともっと伸びるプレーはあると思う。

 それからFW。右サイドは久保、本田。久保もまだ私の満足できる状態ではない。(本田)圭佑もちろんずっと追跡を続けているが、このチャンスをつかんでほしいと思っている。左サイドは原口、宇佐美、中島。原口と宇佐美は同じクラブでやっている。宇佐美は直近の試合で点を取って、伸びている状態だと思う。原口はチームから干される状況もあったが、戻ってきた。そして長い間追跡している中島だが、たくさんの試合に出て、得点も取って、アシストもしている。ドリブラーで、これだけ俊敏で爆発的なものを持っている選手はなかなか日本にいない。五輪監督だった手倉森コーチともしっかり話して、オフェンス面で何かもたらせられるのではないか。1対1でも何かをもたらせられるんじゃないかと思う。ただ、守備の役割はまだ私が代表で要求するレベルにはなっていない。合宿を通して、どのようなプレーを見せるのか、様子を見たい。

 そして真ん中は小林、杉本、大迫。最初の2人はここ最近本当に伸びてきていると思う。オフェンシブの面で日本では本当に素晴らしい結果を出してきている。彼らも自分たちのプレーの仕方を変えて、伸びてきている。真ん中の選手が何をすべきかというのを把握している。アグレッシブに、背後に、ペナルティーエリア内で存在感を出してということだが、相手の最終ラインからの組み立てを最初に防ぐ選手でもあり、それもしっかりやっている。ここ最近見た試合も非常に良いパフォーマンスだったのでうれしい。これを続けてくれと言いたい。大迫はクラブで真ん中ではなく、横に行ったり、後ろに行ったりしているが、素晴らしい活躍をしている。それは背後に要求したからだ。代表ではクラブとまったく違うアクションをしてほしいからしっかりディスカッションしたい。常に背負った状態でプレーするのではなく、ゴールを向いてプレーしてほしい。この3人とも素晴らしいヘディングを持っている。W杯本大会でもそれが重要になる。もちろんFKをもらえればの話だが、守備的にもしっかり守らないといけないから大事になる。W杯ではFKが決定的な状況を作り出すこともある。今回は26人を選んだ。バックアップもしっかり用意している。ケガがあったときは彼らを呼ぶ。例えば遠藤の状況がどうなるかというのもある」

―本田はどういう状態と見ているか。中島に期待していることは。
「単純に良いプレーをしてほしいが、得点を取る、取らせるところ。FWだけど、守備の役割も大事。1年以上経っているが、私は選手に日本がどういうプレーをするかの資料を配っている。私自身は本大会3チームに対して日本がどういうふうにプレーするか分かっているが、それが希望をつかみに行くことにつながるが、各選手が私の頭と同じように把握しているはずだ。攻撃と守備のところは選手の能力によるが、それぞれが役割を完璧に把握していると思っている。昨日の夜、4年前の日本対コロンビアをもう一回見たが、あのようなプレーとはちょっと違ったプレーで臨んでいかないといけない。まず規律。規律のところで厳しい要求を私はしているが、選手は完璧に理解している。FWに関してはまず得点を取る、あるいは取らせるところ。いつも下りてきて足元でもらってしまうのではダメで、やはり背後に行ってほしい。そうすれば得点は取れるが、下りてきて足もとばかりでは得点を撮るのは難しくなる。そういったことを本田と中島に要求したいし、自分の能力をしっかり発揮してくれと言いたい。中島は爆発的なスピードを持っているので、1対1で抜けるんじゃないかと思う。このようなプレーを日本の選手はなかなか出せないので、大事な選手になると思う。向こうで9得点4アシストを記録している。それを日本代表でも見せてくれればいいが、それができるかどうかを見極めないといけない」

―乾と岡崎が外れたのは。
「乾に関しては、(原口)元気、宇佐美、中島を彼の代わりに選んだ。ただ、乾はずっと追跡している。他の選手に関しても質問していただいて問題ない。得点を取る、取らせるところが基準になる。この前の試合の最後の最後に宇佐美は点を取った。大迫も点を取った。ただ、レワンドフスキは3点取っている。そういった選手を追跡している。1年前に良かった選手をずっと信頼し続けるのではない。1年前良かったから今日現在、23人のメンバーに入れるわけではない。それは全員に同じことが言える。現在良い選手。それから選択をしないといけない。この合宿では乾の代わりに3人選んでいるが、乾も候補の中に入っている。浅野、井手口はオーストラリア戦で歴史的なプレーをしてくれたと思っている。最終予選でものすごく重要な役割を果たしてくれたが、今現在はどうか。現在、何をもたらせられるかということ。

 中島がA代表でクラブと同じようなプレーができるかまだ分からない。一人で何か絶対的な大きな仕事ができる選手。やはり個人で打開できる選手は必要になってくる。チャンピオンズリーグを見たが、バルセロナにメッシがいなければ、あの結果を出せたかどうか。別次元の話なので比較はできないかもしれないが、一人で打開できる、違いを生める選手を私は探している。対戦国はそういったものを持っている。コロンビアにはロドリゲスやファルカオがいて、ポーランドはレワンドフスキやナポリのミリク、セネガルにはチャンピオンズリーグで3点取っているマネがいる。そういった違いを生み出せる選手が日本には必要だ。そういったことを我々はテストして、探していかなければならない。得点を取る、取らせることについて私はよく分かっているつもりだが、得点を取る感覚を伝えて、本大会で取れるようにしていかないといけない。本大会では10回もチャンスはないと思う。2、3回のチャンスで1点か2点を取らないといけない。最も難しい、得点を取る選手を探している。岡崎についても、今回は小林、杉本、大迫を選んだが、岡崎とは違うクオリティを持っている選手だ。より得点を取れる選手ということがまずはある。そして、彼らも何かをもたらせることができる選手。岡崎がレスターでやっている役割は代表とまったく違う。そういったこともあって、私は違う選手をトライをしたいと思っている」

―長谷部は後ろでも使えると話したが、実戦で試すのか。中島以外に試したい選手はまだいるのか。
「長谷部はプレーしてくれていることが良いことだ。確かにクラブでは中盤、それから後ろもやっているが、A代表では絶対的な中盤の役割と認識している。彼はグラウンド上だけでなく、グラウンド外でも非常に重要な存在だ。彼の存在というのは、本当に代表に必要。グラウンド上の長谷部の代わりの役割として今野を考えていたが、ケガをしてしまった。いろんなことを予想して選手を準備している。

 2つめの質問だが、いろんな選手をE-1選手権で試した。最後の1か月で見つかるというものではない。海外組、国内組を含めてだいたい55人のラージリストを用意しているが、中島のような選手をまだまだ発見したいというのはある。例えばアルジェリア時代の話になるが、マフレズを本当に最後の最後で見つけたが、これは奇跡的だった。そういったことを見つけてみたいというのはあるが、存在すればの話。そういう選手がいればの話だ。今回は中島を呼んだが、試合を見て、スタッフを3回ほど送って分析した。五輪ではどうだったかという情報ももらい、素晴らしいプレーをすることあれば、まったく存在が消えてしまうこともある。23人の中に入るかはまだ分からない。1対1で相手を抜く選手はなかなかいない。スピード、爆発的な俊敏性があり、左も真ん中もできる。それ以上言うことはない。すべてオープンな状態にしている。まだまだ半分くらいのチョイスが我々のチームにはある。まだ最終的なリストは作れない。ケガの状況もある。本大会に出場する監督はみんな同じ状況だと思うが、日本代表は少しケガが多いかなとは思う」

―W杯23人のメンバー発表はいつになるか。
「おそらくガーナ戦が終わって(5月)31日になると思う。欧州に行く直前になると思う。6月4日が最終の締め切りだ。本大会に臨む監督はみんなそうだが、これからすべて混ぜて考えないといけない。関わる選手はみんな素晴らしい人間性を持っている。名前は出さないが、いろんな選手が本当に素晴らしい。関わる選手には本当に愛着がある。ただ、フットボール面では、私が選択していかなければならない。1年前、6か月前に良かったから呼べるという問題ではない。そのときに良い選手でなければいけない。23人の基準はいろいろある。フットボールにおいても人間性の面でも、ものすごく難しい作業になる。例えば浅野と井手口の今の状況はどうか。経験のある選手が本当に本大会で何かをもたらせられるのか。規律の問題で何かあれば排除するのは簡単だが、フットボール面では大変な作業になる。このチームに何をもたらせられるかを考えなければならない。プレッシャーは本当に大きなものがあるだろう。ただ、私はプレッシャーに弱くない。私も間違えることはある。ただ、それが間違いだったかどうかは本大会が終わったあとにしか分からない。

 先ほどもマフレズの話をしたが、イングランドで岡崎とプレーしている、素晴らしい選手だ。ここ最近の試合でマフレズが違いを見せてチームに結果をもたらしている。当時、私がマフレズを呼んだときは無名で、みんなから批判された。最後は結局、『私が正しかった』となったが、とにかくフットボール面でチョイスしないといけない。みなさんとも私のスタッフとも意見は違う。もし結果が伴わなければ、私の責任だ。ただ、このチームでしっかり希望をつかみに行きたい。確信を持っていかなければいけない。その確信を持てなければ、チームには呼べない。全員で何かを成し遂げにいくいんだという気持ちで、しっかりトレーニングして準備していかないといけない。

 4年前の日本対コロンビアを見たが、ちょっとしたことで結果は変わると思う。ちょっとしたことで敗北になったり、勝利になったりする。それが本大会で我々に突き付けられる強い要求だ。我々は最終予選を突破したので、しっかり誇りを持って、日本のフットボールをしっかり見せる。それがショーウィンドウとして、世界に発信される。そういったことをサポーターのみなさん、国民のみなさんは期待していると思う。ここで約束できるのは、我々は希望つかむためにできることを全部やるということだ。狂ったようにトレーニングしていきたいと思っている。成功するかどうかはだれにも分からない。ただ、強い気持ちで、野心を持って本大会に臨みたいと思っている」

(取材・文 西山紘平)
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