『不遇の1部』から『歓喜の2部』へ…デュッセルドルフの快挙に寄与した“借り物コンビ”
ゲキサカ / 2018年4月28日 22時45分
[4.28 ブンデスリーガ2部第32節 ディナモ・ドレスデン1-2デュッセルドルフ]
FW原口元気、FW宇佐美貴史が所属するデュッセルドルフが28日、来季のブンデスリーガ1部昇格を決めた。日頃からSNSを通じて仲の良さがうかがい知れる日本代表の2人は、いずれも1部クラブからの期限付き移籍。出場機会を求めてたどりついた場所で、見事に大きな結果を残してみせた。
デュッセルドルフはドイツ西部に位置し、欧州でも有数の金融都市。日本企業も多くが進出しており、総領事館の周辺は日本人街のような環境となっている。かつて千葉でプレーしたDF結城耕造が09~10年にプレーし、2012-13シーズンはFW大前元紀が所属していた。
そんな縁ある場所に日本人2人がそろったのは、今年1月のこと。昨年9月にアウクスブルクから移籍していた宇佐美に加え、ヘルタ・ベルリンから1歳年上の原口がやってきたのだ。宇佐美はシーズン当初、ベンチを温めることが多かったが、原口加入以降は出番が増加。次第に両ウイングでそろってプレーするようになっていった。
とりわけ輝きを放ったのは先に来ていた宇佐美だった。第23節グロイター・フュルト戦から第26節デュイスブルク戦にかけて、4試合連発を含む4ゴール2アシストを記録。セットプレーのキッカーを任されるなど、チームの攻撃の中心的な存在となり、ここまで7ゴール3アシストという成績を残している。
また、原口も加入から半年間で1ゴール3アシスト。移籍後3試合目の第21節ザントハウゼン戦で脳震盪を起こしたこともあり、出場は11試合にとどまっているが、復帰後は連続して先発の座を確保。鋭いドリブルとキック精度の高さで、チームの武器となるカウンター攻撃を牽引している。
昇格を決めた現段階で気になるのは来季の去就だが、いずれも所属元との契約を1年以上残しており、不透明な段階。現地の各種報道によると、宇佐美のデュッセルドルフ残留が有力視されている一方、原口はヘルタとの契約問題が昨季から続いており、その動向が大きく影響するとみられている。
2人はロシアW杯をおよそ1か月半後に控えており、ここで良好なコンディションを保っているのは、慌ただしい状態で本大会を迎える“西野ジャパン”にとっても朗報か。残るリーグ戦は2試合。3試合を残す2位ニュルンベルクとの勝ち点差は『5』となっており、しっかり優勝を決めて直前テストマッチに合流したいところだ。
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