『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:やらかし世代の“135度”(都立狛江高)
ゲキサカ / 2018年5月5日 9時27分
「今日集まった時は『僕は緊張してます』というヤツがいっぱいいました(笑)」と長山監督も笑った準決勝。相手は一昨年の総体予選から、都内のトーナメントでは5大会連続で優勝している関東一高。「感じたことのないようなスピード感でビックリした」と安藤が表現した王者相手に、前半で先制を許したものの、「ポストとかバーに結構助けられながら」(安藤)必死に食らい付く。
最大の見せ場は1点差で迎えた、最終盤の後半38分。途中出場の中元広平が右へ流し、櫻井拓実が中央へ戻すと、走り込んだ前原のシュートは枠を捉えるも、GKがファインセーブ。最初で最後の決定機をモノにすることはできず、タイムアップの笛を聞く。「関東一高と公式戦で試合ができるという経験は、たぶんまったく想像していなかったと思いますけど、東京で一番になるんだったら、東京で一番になる練習をしなくてはいけないし、そういう立ち振る舞いをしなければいけないんだということを、こういう機会があるとダイレクトにわかってくると思うので、そういう意味では本当に良い経験でした」と長山監督。狛江の躍進はベスト4でその行方を阻まれる結果になった。
大会期間中の約1か月あまり。指揮官はチームの明らかにまとまっていく様子が見て取れたという。「やはり『勝つとまとまるんだな』というのは凄く感じました。勝っていくと練習の質も凄く高まってくるし、声も良く出るようになるし、プレーの質も上がってくるし、彼らが自信を持ってやり始めているのかなと思います」。キャプテンの安藤もその意見に同調する。「試合に向けての意気込みがみんな強いので、お調子者ばっかりだけど、逆にまとめやすいかなと思いました。何か言わなくても、勝手にみんなやる気がバッと出てきて、ちょっとの期間で自分が置いていかれてるんじゃないかと思うくらい騒いでいたので」。
とはいえ、“お調子者”の顔もしっかり覗く。「大成に勝った次の日は、『オレらベスト4だ!』みたいになって、結構浮かれていたので怒られたんです」と教えてくれた新井。ただ、そこからが彼らの変化した所。その後は選手だけでミーティングをして、気持ちを引き締めたそうだ。「カンイチ戦が近付くにつれて、みんなも引き締まってきて、良い雰囲気で練習できたと思います」と口にするのも新井。「だいぶチームのために動ける人が増えてきたかなという感じです」というキャプテンの発言にも、最上級生たちの自覚が垣間見える。
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