[MOM2523]新潟明訓FW稲見和也(3年)_努力で這い上がってきた兄が弟のクロスから決勝ヘッド
ゲキサカ / 2018年6月3日 8時18分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.2 総体新潟県予選準決勝 新潟明訓高 1-0 日本文理高 五十公野公園陸上競技場]
諦めずに努力を続けてきた兄が新潟明訓高を決勝へ導いた。新潟明訓は前半終了間際の35分、左サイドを抜け出したFW稲見直也(3年)がDFを抜き切る前に左足クロス。ボールはDFに当たってコースがやや変わったものの、「とりあえず打っておこうかなと思ったら、良いコースに打てた」というFW稲見和也(3年)がニアサイドからヘディングシュートを放つ。
ボールは日本文理高のJ注目GK相澤ピーター・コアミ(3年)の逆を突く形でニアサイドのゴールネットへ。スタンド、ベンチへ向けて拳を突き上げた稲見和は「双子で結果的に点取れたので嬉しかったです」とゴールを喜んでいた。
この日は得点シーン以外にも最前線でボールを収める部分や、攻守に走り、ハードワークする部分でチームに貢献。田中健二監督も「伸びてきた」と成長を認めるFWは、技術力や身体をDFの前に入れる巧さも武器にチームに貢献している。
新潟市立小針中時代に二卵性双生児の弟・直也とともに全国中学校大会出場。兄弟揃って新潟明訓へと進学したが、先にチャンスを掴んだのは168cmの和也よりも身長で11cm上回る大型FW直也の方だった。
「とても悔しかったです。先に1年の選手権から直也が(公式戦のメンバーに)入っていて、自分は今年からなんですけれども絶対に入りたかったので努力してきました」。日々の生活や態度、学業面では弟、他のチームメートにも絶対に負けないほど努力をしてきた自負がある。
弟・直也も「自分よりもきっちりとしています。コツコツやっている」と認める兄は、3年生になってチャンスを得て、この日はチームを決勝へ導く仕事をした。弟に比べて大人しいという和也だが、共通点は練習の時に盛り上げる姿勢。自宅ではあまり話さないという兄弟だが、この日のように2人でチームを勝たせる活躍を続ける。
「大事な時に点取ったりチームのために点取ったりしたいです。(決勝も)負ける気はないので、勝つことだけ考えてプレーしたいです」という稲見和。帝京長岡高と戦う決勝でもチームのために献身的に走って、戦い抜いて、全国出場を決める。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2018
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