[MOM4676]新潟U-18FW石山未来(2年)_初スタメンで決勝点!日々の取り組みが結果に結実
ゲキサカ / 2024年4月30日 7時57分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.28 プリンスリーグ北信越第4節 新潟U-18 1-0 日本文理高 新潟聖籠スポーツセンター]
ここまでの3試合で得た出番は第2節の新潟明訓高戦の後半からのみ。残り2試合はベンチにも入れていなかったが、訪れた初スタメンのチャンスで決勝点をマークし、アルビレックス新潟U-18のヒーローとなったのは、FW石山未来(2年)だった。
今季はBチームが挑む新潟県1部リーグでの出番が続いていた。ポジションもFWではなく慣れないボランチだったため、シュートも打てずゴールという結果も残せていない。加えて、4月20日に帝京長岡高4thと対戦した県1部リーグでは調子が上がらず、「Aチームの練習には行けないと思っていた」と振り返る。
だが、内田潤監督の石山に対する評価は高い。「運動量が豊富。足元で受けるだけでなく、背後やランニングなどアクションを起こせる。受けてから何かするよりは、スペースでボールを受けてからプレーできる。相手を動かす作業に期待していた」。言葉通り、オフザボールに期待し、週初めの練習でAチームに抜擢。「内田さんがチャンスをくれたので、練習からいつも以上に小さい部分に拘って練習してきた」という石山の頑張りも評価し、日本文理との一戦では、スタメンに抜擢した。
チームは開幕から3試合白星なし。石山としてもBチームでのプレーが続き、悔しさを抱えていた。「3試合連続で勝てず、チームは悪い流れだった。自分はもともとN1に絡んでいた選手なので、プリンスに出て流れを変えたいと意気込んで試合に挑みました。自分がゴールを決めて、試合に勝ち、チームが良い方向に向けば良いなって思っていた」。そう意気込む石山は試合序盤から、エンジン全開で相手DFの背後を狙い続ける。
フリーランが実ったのは前半16分だった。中盤でボールを受けたMF安田陽平(2年)からのスルーパスに相手DFの裏で反応すると、落ち着いた切り返しでDFをかわして右足シュート。「自分は足を振って、気持ちでゴールに入れました。最高でした」。そう振り返る一撃は自身のプリンスリーグ初ゴールとなった。
「足元で受けるのは少し苦手」と苦笑いするが、相手が捕まえにくい少し引いた位置でボールを引き出してから放つスルーパスも上手い。相手DFの裏と前を自在に動いて見せ場を作った石山の貢献度は高く、内田監督も「日々しっかりやってきたから、いざ自分がスタートで出るというチャンスになった時にしっかりプレーできた。今日のゲームが良かったのは、ここまでの取り組みが良かった」と評価。今後のレギュラー奪取に弾みが付く一戦となったのは間違いない。
ルーキーだった昨年は、リーグ序盤戦こそAチームで出場機会を得たが、次第に出場機会が減少し、気付くとBチームが主戦場となっていた。「サッカーに対する意識が段々低くなって、コンディションが悪くなった結果、気持ちもネガティブになっていた」ため、思うように持ち味を出せず、悔しさが募る1年だったという。だが、今年からは心機一転。「成長するチャンスだと思って練習に励んできた」結果がこの日の活躍に繋がった。一度掴んだチャンスを離すつもりはない。ここから石山は得点を量産し、不動の地位を築く。
(取材・文 森田将義)
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