全校応援の後押し受けて「公立の雄」大津が全国復帰!「今以上」に進化して日本一挑戦:熊本
ゲキサカ / 2018年6月7日 6時22分
大津は水野の縦突破や、準決勝の前半6分での負傷交代から復活したSB大場秀斗(3年)とMF高見柊真(3年)による左サイドからの仕掛け、MF福島隼斗主将(3年)のダイレクトでのスルーパスなど変化をつけようとするが、なかなか厚みのある攻撃ができず、個で打開しようとするシーンが増えてしまう。古閑健士監督が「コート全体を使えていなかった。もっと広く使えたら良かった」と語ったように、単発となった攻撃は相手のCB成田澪史(3年)やCB徳永敦優(3年)に跳ね返されてしまう。
大津は後半10分にも松原と水野、奥原の鮮やかなコンビネーションで決定機を作るが、奥原のシュートは枠外。相手の2トップをマンマークした吉村とCB毛利友哉(3年)が起点をしっかりと封じて1-0を維持していたが、なかなか追加点を奪うことができなかった。
すると後半28分、ルーテル学院が勝負に出る。長身CB徳永を前線に上げてパワープレー。32分には大津・水野の決定的なシュートを成田がスーパークリアして食らいつく。だが、アディショナルタイム1分、大津は大竹のフィードから右サイド深い位置でボールを受けたFW大崎舜(3年)がゴールライン際を突破。相手DF陣を引きつけて出したラストパスを水野が今度は右足で決めて勝負を決定づけた。
ルーテル学院も3分後に野口のFKからGKの前に飛び込んだ交代出場FW瀬戸良太(2年)がヘディングシュートを決めて1点を返す。だが、大津が2-1で勝ち、全国復帰。その全国大会へ向けて古閑監督は「後ろからしっかり繋ぐことができるように」と求め、平岡和徳総監督は「いつも今以上のプレーを。今日勝ったことから、どれだけ成長できるかが大事」と語った。
99年以降、大津が夏冬2年間連続で全国を逃したことはなかった。それが16、17年度は全国に届かず。その悔しさを乗り越えて出場する3年ぶりの全国へ、福島は「これ(予選)は通過点なので全国制覇できるように。自信はありますし、全国で力を発揮しないと意味がないのでこれからに繋げていきたい」と語り、吉村も「ずっと全国制覇という目標を立ててやってきている。しっかり力をつけて全国制覇したい」と誓った。5戦52発で頂点に立った新人戦から、インターハイ予選では警戒される中で苦戦を乗り越えて逞しくなった公立の雄。攻守に注目タレントの名が並ぶ「進化するブルー軍団」が今夏、悲願の全国制覇に挑戦する。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2018
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