“ゴリさん”の目の前で…U-16代表FW西川が決勝弾!! 大会初戦の桐光学園、新生・桐蔭学園に完封勝利:神奈川
ゲキサカ / 2018年6月9日 17時15分
[6.9 総体神奈川県予選3回戦 桐光学園高2-0桐蔭学園高 日大藤沢NFグラウンド]
平成30年度全国高校総体「2018彩る感動 東海総体」サッカー競技(インターハイ、三重)の神奈川県予選は9日、各地で2次トーナメント3回戦を行い、3年ぶりの全国を狙う桐光学園高が八城修新監督率いる桐蔭学園高を2-0で下した。『ゴリさん』ことU-16日本代表の森山佳郎監督が見守る中、代表エース候補の桐光学園FW西川潤(2年)が決勝弾を叩き込んだ。
鈴木勝大監督が「ウチは初戦が苦手なので……」とこぼしたように、昨年度は湘南工科大附高にこのステージで敗退。「初戦では自分たちのサッカーにどれだけ近づけるかというところで、選手にあまり多くを意識させないようにした」と狙いを掲げ、序盤から「もっと闘え!」と気持ちを前面に押し出した指示を飛ばした。
そんな意識が影響したのか、試合は序盤から局面のぶつかり合いが続く展開となった。サイドの攻防で上回った桐光学園がクロス攻勢からFW敷野智大(3年)のシュートを導くと、桐蔭学園もFW佐々木翔音(2年)の空中戦でチャンスを創出。前半21分には西川のシュートが相手ゴールを襲ったが、わずかに右へと外れた。
先にビッグチャンスを迎えたのは桐光学園だった。前半終了間際の40分、左サイドからカットインした敷野のミドルシュートをGK遠藤雅己(3年)がビッグセーブ。ところが直後のアディショナルタイム1分、今度は桐蔭学園がMF薬師寺真希(3年)の縦パスからFW白輪地敬大(2年)がPA左を突破。だが、クロスは中に合わなかった。
優勢を保っていた桐光学園はハーフタイム、MF中川優(3年)に代わってMF阿部龍聖(3年)を投入。すると開始直後の後半3分、阿部のパスを受けた西川がゴールに迫ると、カットインシュートは遠藤がブロック。ゴールに向かってこぼれたボールはトップチーム初出場のDF中島駿乃介(1年)にカバーされ、貴重な先制点とはならなかった。
しかし、右サイドを駆け抜ける阿部を中心に押し込んだ桐光学園が後半22分、ついにスコアを動かした。中盤でMF中村洸太(2年)がボールを奪うと、相手の2ライン間で待っていた西川にパス。2年生エースはすぐさま前を向き、PA左に向かって単独突破を見せると、そのまま左足を振り抜いて豪快にネットを揺らした。
さらに後半33分、再び中村のインターセプトから西川、MF佐々木ムライヨセフ(2年)とつなぎ、クロスに敷野がボレーで合わせたが遠藤がファインセーブ。それでも同38分、途中出場のMF松永陽平(3年)が中盤で奪い、西川とのワンツーでPA内に進入すると、GKをかわして無人のゴールに流し込み、リードを2点に広げた。
余裕が出てきた桐光学園はその後、立て続けの選手交代を行い、連戦を意識した人員マネジメントを試行。時間もゆっくり使っただけでなく、「5人の交代枠をフルに使うことができ、16人が経験を積むことができた」(鈴木監督)という財産を今後に残し、2016年度以来2年ぶりの準々決勝進出を果たした。
鈴木監督は試合後、「もう少しスムーズにボールを運んでくれれば……」と課題も指摘。「重要なのは自分たちの“パーセンテージ”を上げていくこと。プレッシャーもあるが、それを自分たちのスタイルでかき消せるか。少しずつ色んな景色を見せながら、丁寧にかつ大胆にやっていきたい」と前を見据えていた。桐光学園は10日、準々決勝で相洋高と対戦する。
(取材・文 竹内達也)●【特設】高校総体2018
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