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“疑惑のFK”で失点した日本、『ビデオ判定』は何故なかった? ロシアW杯GL第1節・VAR全事例集

ゲキサカ / 2018年7月6日 5時20分

 このシーンでは接触の疑いがあってから、約30秒間にわたってプレーが止められず、中盤でデンマークがボールを回している最中に、突如としてホイッスルが鳴らされた。本来であれば、主審はVARとコミュニケーションを取っている間、片耳の通信デバイスに手を当てるサインを出すことが定められている。だが、それが行われなかったことも混乱を後押しした。

 とはいえ、主審がスローモーション映像を確認すると、残された足に相手選手の接触があったのは明らかだった。前半アディショナルタイム1分、ようやくPK判定が下されると、クエバがペナルティースポットについた。だが、クエバはこのPKを大きくふかしてしまって失敗。ペルーはテクノロジーの活躍を生かすことができず、奇しくもポウルセンの決勝点で敗れることとなった。

【事例3】大会4日目 コスタリカvsセルビア(③一発退場)
 17日に行われたコスタリカ代表対セルビア代表の一戦では、これまでと異なる形でVARが存在感を示した。セルビアの1点リードで迎えた後半アディショナルタイム、セルビアFWアレクサンダル・プリヨビッチがボールを追う際、後ろから走ってきたコスタリカDFジョニー・アコスタの顔面に手が当たったという場面だ。

 ここで問題となったのは、プリヨビッチの行為が一発退場にあたる反則かどうかだ。故意のヒジ打ちであった場合など、レッドカードが提示される可能性がある。しかし、接触したのは手の平だったため、ここではイエローカードが出されるにとどまった。

 なお、VARの対象は一発退場にあたるかどうかの反則だけであり、イエローカードはその対象にならない。だが、今回のように、一発レッドの疑いがあった場合に、イエローカードに格下げされることは起こりうる。また、2枚目の警告が疑われた場合でも、介入は行われないという点に注意しておきたい。

【事例4】大会5日目 スウェーデン対韓国(②PK判定)
 18日のスウェーデン代表対韓国代表戦では、Jリーグで活躍した選手がVARによる反則対象となってしまった。問題が起きたのは後半18分、自陣PA内でのこぼれ球に反応した元鳥栖の韓国DF金民友が、スライディングでスウェーデンMFビクトル・クラーソンを倒してしまったシーンだ。

 主審の位置からでは接触場面が見えにくかったのか、ただちに試合が止められることはなく、流れたボールを拾った韓国の選手たちが一気にカウンターを開始。相手ゴール前でのチャンスシーンでようやくホイッスルが吹かれ、主審はビデオ映像を確認するため、ピッチ脇モニターに向かった。映像では金民友の足はボールに触れておらず、明らかなファウルがあったとしてPK判定が下された。

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