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1大会早く黄金時代の幕開けか…!? イングランドが男子W杯“3連覇”へ

ゲキサカ / 2018年7月13日 14時1分

現在6得点でゴールランキングトップに立つハリー・ケイン

イングランドがスウェーデンを2-0で退けたロシアW杯準々決勝。現地で解説を務めた山本昌邦氏が、そのポイントを分析。守備的とも揶揄される両チームによる一戦に一石を投じるーー。

セットプレーを磨き上げた
イングランド

 守備の堅さとセットプレーを武器にしたスウェーデン代表とイングランド代表による準々決勝。

 立ち上がりは互いに様子を見て、静かな展開になりましたが、19分にハリー・ケインがシュートを放ったところからテンポが上がっていきます。そして、そこから最初に獲得したCKで、イングランドのハリー・マグワイアが先制点を挙げました。イングランドは決勝トーナメント1回戦までの4試合で挙げた9得点のうち、6得点がPKを含めたセットプレーから。得意なカタチで先手をとったわけです。結局、準々決勝終了時の11得点のうち、7得点をセットプレーが占めています。

 イングランドを見ていると、自分たちのCKでも守備にまわったシーンまで考慮していることがうかがえます。右CKでは右ウイングバックのキーラン・トリッピアー、左CKでは左ウイングバックのアシュリー・ヤングと、キッカーは同サイドの選手が務めています。これにどういった利点があるかと言うと、自陣に戻るときにピッチをクロスしなくて済むため、仮にカウンターを受けても守備に混乱をきたすリスクが少なくなるわけです。周到に準備をしてロシア大会に臨んでいるなと感じました。

大会ナンバーワンの
シュートブロック力

 決勝トーナメント1回戦までの4試合での失点は、ドイツに許した「2」のみ。堅守を誇るスウェーデンは、シュートブロックの質が本当に高いです。大会随一といっても過言ではありません。じつは、彼らはスルーパスも通されているし、クロスも上げられている。でも、シュートを打たれるシーンでは、体を寄せてブロックに入っています。

 とりわけアンドレアス・グランクビストとビクトル・リンデレフの両センターバックは、素晴らしいパフォーマンスを見せていました。グランクビストとリンデレフがゴール前から釣り出さることを嫌うスウェーデンは、サイドバックが抜かれないことを優先して守っているように映りました。サイドバックが抜かれると、センターバックがカバーに入るためゴール前を空けなければならなくなるからです。

クロスを中央で跳ね返す力もあるし、シュートを枠に飛ばさせない自信もある。だから、多少クロスを上げられても構わない――。スウェーデンの守り方はセンターバック2人の個の力によるものではなく、チーム戦術の賜物。今大会に限らず、スウェーデン代表というチームに、脈々と受け継がれている伝統と言えるでしょう。そこがスウェーデンというチームを語るうえでの魅力となっています。

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