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[MOM2597]山梨学院FW宮崎純真(3年)_「相当手強い」旧友との決勝対決楽しみ、劇的同点弾!

ゲキサカ / 2018年8月13日 20時14分

山梨学院高のエースFW宮崎純真はチームを救う劇的同点弾。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.13 総体決勝 桐光学園高 1-2(延長)山梨学院高 鈴鹿]

「中学の時を思い出すというか、楽しくて試合中もずっと喋っていた」。夏の高校サッカー日本一を懸けて戦ったインターハイ決勝。後半アディショナルタイムまでリードされている状況から、山梨学院高のエースFW宮崎純真(3年)は自らのゴールで追いつき、延長戦で決勝点を演出した。敗戦目前からの逆転V。エースはその激闘を楽しかった、と微笑みながら振り返った。

 この試合、注目されたのがFC多摩ジュニアユース時代のチームメートである桐光学園高のCB望月駿介主将(3年)、CB内田拓寿(3年)、そしてMF阿部龍聖(3年)との旧友対決だった。開始5分で宮崎は内田、望月にそれぞれ突っかけてボールを奪われている。宮崎が山梨学院に入学してから桐光学園との公式戦は未勝利で宮崎も無得点。前日の準決勝後、宮崎に「相当手強いです」と言わしめた旧友たちは、この決勝でも行く手を阻んできた。

 それでも、宮崎は怯まない。望月や内田相手にも力強いボールキープ。今大会4得点をマークし、決勝でも存在感ある動きを続けていた宮崎は、望月を振り切って右足シュートを撃ち込むシーンもあった。試合中、常にライバル心をぶつけ合っていたか、というとそれは違う。前夜から連絡を取り合い、「楽しみすぎて寝れない」というメッセージも受けたという。試合中も時折会話し、楽しみながら、力と力の勝負で上回ろうとした。

 ただし、直接FKのチャンスで決めきれず、イメージしていたドリブルシュートや抜け出しもゴールに繋げることができない。1点を追うチームはパワープレーにスイッチしたが、それでもゴールは遠かった。後半アディショナルタイムには宮崎のボールロストから桐光学園が決定的なチャンス。だが、山梨学院はこれをGK市川隼(3年)の好守で切り抜けると、「自分が決めるしか無いなと思っていた」というエースが同点ゴールを決める。

 後半40分、カウンターから前線に上がっていたCB大石悠介(3年)が右サイドを強引に突破。持ち上がってから出したラストパスが交代出場FW川野大成(2年)の下へ入る。その後方から大声で「スルー」と発した宮崎の声に反応した川野がスルー。フリーで走り込んだ宮崎が右足シュートをゴール左隅へねじ込んだ。

 劇的な同点ゴールは旧友たちから奪った初めてのゴールでもあった。そして、延長前半5分、左サイドから中へ切れ込んだ宮崎のクロスに川野が飛び込むと、手前にいたDFに当たってコースが変わり、オウンゴール。これが決勝点となって山梨学院が逆転勝ちした。

 宮崎はチームを救った同点ゴールについて「今大会を通して、(準々決勝の)日章学園の時だったり、負けている時に点獲るというのは今、一番自信になっているのでそれは本当に良かったです」とコメント。エースの仕事をしたこの一撃を素直に喜んでいた。

 ただし、試合後は「もっと喜びたかったんですけれども……」、健闘した旧友たちに敬意を表して喜びは控えめ。彼らとの絆を感じさせる行動だった。一方のライバルたちも成長を認めるFWはさらなる進化へ。宮崎は「決めるべきところでもっと決め切る、チームを助けられるFWになりたいです」という姿になって、またプリンスリーグ関東で戦う旧友たちや他の強豪からゴールを奪う。

(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2018

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