チームの苦境を救うバイシクル弾!柏MF瀬川は驚くも自信につながるゴールに

3戦2発、柏の瀬川祐輔が調子を上げている

[8.15 J1第22節 FC東京0-1柏 味スタ]

　FC東京に押し込まれる時間が続いていた柏レイソル。劣勢をはねのけてチームに2試合ぶりの勝ち点3をもたらしたのは、背番号18だった。

　後半32分、DFナタン・ヒベイロが右サイドに開きながらボールを呼び込んでいたFW伊東純也に預けると、得意のドリブルを開始。ペナルティエリアに進入しDF小川諒也のマークを外してクロスを入れる。このボールにファーサイドのMF瀬川祐輔が反応。この試合最初で最後のゴールを決めた。「ビックリ」と自らも連呼するバイシクルシュートによるファインゴールだった。

　2節前の札幌戦で加藤望監督体制下では初めて先発した瀬川は、その期待に応えるように移籍後初得点となる先制点をマーク。5試合ぶりの勝ち点3に大きく貢献した。ところが、続く仙台戦は、スコアレスの状態だったハーフタイムのうちに交代を余儀なくされ「なんでオレが」と悔しさを噛み殺していた。
　
「(交代の)1枚目というのはいつも頭の片隅においている」と自嘲気味に話す瀬川だが、FC東京戦では今季リーグ戦13試合目にして初の先発フル出場となった。柏が最初に交代のカードを切ったのは、まだスコアレスだった後半29分。加藤監督はFWキム・ボギョンを下げてFWクリスティアーノを投入した。「背後に飛び出す動きを続けていて残したかった」と指揮官はその理由を説明する。瀬川は「今日も前半あまりチャンスをつくれなくて焦ってた」と言うが、「90分出れたのが嬉しかったです」と得点とともにフル出場も喜んだ。

「(これまでは)どっちかと言ったら同点ゴールとか、先制している中でのゴールだったんですけど、今年は先制点とか、決勝点を挙げられて自信にはなったと思います」。苦戦が続くチームにおいて、瀬川が先発してからは2勝1敗と上り調子。24歳のストライカーは、柏の救世主となれるかーー。

(取材・文　奥山典幸)
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