「ハマった」西川潤とのコンビ、そして先制FK。荒木遼太郎がU-16代表のラストピースに
ゲキサカ / 2018年9月13日 23時44分
[9.13 練習試合 U-16日本代表 6-0 鹿島ユース]
U-16日本代表MF荒木遼太郎(東福岡高)は、1次予選に当たる昨年9月のAFC U-16選手権予選のメンバーにも名を連ねていた選手だが、今年に入ってから招集機会は激減していた。思うところがなかったと言えば、ウソになる。
「(代表から)外れていたときは本当に悔しかった」
当時は東福岡での出場機会も限定的。「トップチームに入れないのでは」と思ってしまうほどの分厚い選手層の壁を感じながらの日々だったが、「チームで出ないことには代表にも選ばれない」と日々の練習から意識を高めて取り組んできた。
7月の代表候補合宿で久々に招集機会を得て猛アピールを見せた荒木は、インターハイ終了後から東福岡でもポジションを奪取。高円宮杯プレミアリーグWESTで存在感を見せ、森山佳郎監督の作るメンバーリストへ最後に滑り込んできた。さらにこの最終合宿でも好調ぶりを見せ、主力組の出場した鹿島ユース戦の先発メンバーを勝ち取った。
過去の代表ではボランチなど中盤での出場が多かったが、今回はエースFW西川潤(桐光学園高)の相棒としての前線起用。「トップ下のイメージ」で中盤と西川の間を繋ぐ意識でゲームに入ると、これがうまくハマった。「前線で組むのは初めて」とは思えぬコンビネーションの妙を見せ、テンポの良い攻撃を何度も演出。さらに直接FKから先制点を奪い取ったほか、クロスとスルーパスからゴールも演出。抜群の存在感を見せ付けた。
西川については「総体(インターハイ)でも観ていた」とした上で「あれだけ活躍していて、悔しい気持ちもあった」と率直にライバル心を明かす。「自分も(西川に)負けないように大会で活躍したい」というのは素直な気持ちで、だからこそ西川を活かすイメージも湧いてくる。
ちょっと遅れてきた男・荒木遼太郎が、AFC U-16選手権(19年U-17W杯アジア最終予選)に臨むU-16日本代表“02ジャパン”のラストピースとしてピタリと収まった。鹿島ユースとの壮行試合は、そんな印象を残すゲームとなった。
(取材・文 川端暁彦)●【特設】AFC U-16選手権マレーシア2018
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