槙野が語るロシアW杯秘話「俺たち6人が戦犯扱いされる怖さもあった」
ゲキサカ / 2018年12月22日 9時0分
今夏のロシアW杯ではグループリーグ最終戦のポーランド戦で日本代表史上最年長となる31歳でのW杯デビューを果たし、サッカー選手としてのプレゼンスを飛躍的に上げたDF槙野智章(浦和)。ベスト16入りを果たしたロシアでの秘話、来年1月に迫ったアジアカップでの目標、そして4年後のカタールW杯に至るまで、今後についての思いを聞いた。
―今年はロシアW杯がありました。初めてW杯を経験して、あらためてW杯とはどういう大会だと感じましたか?
「一人の男をこれほどまでに動かし続けてくれる大会。それがW杯だと思います。僕の場合は前回(のブラジル大会)もチャンスがありましたが、そのときは落選でした。今回は年齢的にも最後の4年間の勝負と決めていた中でのW杯でしたから、いわば集大成の大会でした。実際に出場して感じたのは、内からも外からも自分を大きく変えてくれた大会だったということです。ここまで劇的に変われたという意味で、すごく価値のある大会でした」
―想像していたものと比べてどうでしたか?
「名前のある選手と対戦するので緊張感はもちろんありましたが、実際に行ってみて一番感じたのは1試合に勝つための準備も含めて、試合に出ている11人だけでは勝てないのだということです。出ていない選手やスタッフなど、いろいろな人たちが関わって得た勝利のあとは、喜びが全然違いました」
―槙野選手はハリルホジッチ監督時代はセンターバックのレギュラーポジションをつかんでいましたから、W杯本番前のチーム体制の変化には複雑な思いもあったのではないかと想像します。
「ハリルさんのころはあるときを境に、23人に入ることが目標ではなく、11人のピッチに入ることが目標になっていました。確かに監督が交代したところで、そのあたりの確実性というのはなくなったと思います。西野(朗)さんが監督になってからは、初陣のところから試されているとは感じていました」
―11人を意識するようになったというのはいつごろですか?
「昨年11月にブラジル、ベルギーと対戦した欧州遠征のころです。自分が中心となってゴールを守らなければいけないという使命感が出てきていましたね」
―監督が交代しなければ……と思うことはなかったですか?
「かっこつけじゃないですけど、監督が代わって自分が出られなくなってW杯を迎え、W杯を終え、だからこそ今まで気づけなかったことに気づかせてもらったんです。それはめちゃくちゃうれしかったし、僕の財産になっていると思います」
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