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「環境を変えるだけではぬるい」突然の引退決断、異色のJリーガー井筒陸也はどうやって育ったのか/ロングインタビュー第2回

ゲキサカ / 2019年1月8日 6時36分

 普通の大人って、そういうこと言わないじゃないですか。とりあえず言われたことやったうえで、後から裏で文句を言って…みたいな。でも、そいつらは普通に面を向かって言ってくるし、『俺は言われてもやんない!』って感じで。それが自分にとってはすごく良くて、たぶん陰口だったら気づかなかったので(笑)。

 なので、とりあえず自分がまずサッカーで上手くなることが大事だなと思って、めちゃくちゃ練習しました。2年生くらいからレギュラーになって、チームの仕事とかもまず自分が一番初めにやる。そして、授業中も絶対に寝ない。成績も3年間ずっと1番。そうしたらだんだん言うことを聞いてくれるようになってきて、いやいや遅いやろ!って(笑)。そういう実力社会というか、人間はそこでしか動かないのをめちゃくちゃ感じたので、そこは彼らに感謝ですね。いまはあんまり会わないですけど(笑)」

—大学ではどうでしたか?
「大学に行ったら行ったで、周りがめちゃくちゃ真面目でした。逆に自分は高校時代にそういう経験をしたので、強烈になりすぎていて。大学ではみんな何も言って来られなくなって、逆にスキを作る必要あるなってことを学びました。ただ、みんな人間的にまともなのが多かったんで、プラスアルファをしやすかったですね。変なことで揉める機会が少なかったし、おかげでクリエイティブなことができた。逆にプロに入ると実力重視なので、高校時代に似ていました。

 また、自分は住むところも田舎から都会、都会から田舎、田舎から都会だったので、そういう意味でも、世の中にはいろんな人がいるなってことを感じました。いろんな人といろんなことやっていったほうがいいなって思っていて、ずっとそういう成功体験もあったので、それが今回の決断にもつながっています」

—環境を変えることで得るものがあったって気持ちが強いんですね。
「ただ、環境を変えるだけではぬるいと思っていて、『自分探しの旅に行きました』って行っても、絶対に何も変わんないじゃないですか。だから、環境を変えるって言うと誤解されがちなんですけど。

 自分が面白いなって思う人のうちに、清水隆史さんという経営者(株式会社プロコミット代表取締役社長)がいるんですが、六本木のオフィスで進路相談してもらった時に、『良いチームを作っていきたいので、コンサル会社で経験を積みたいんですよね』って話をしたら、『それは間違いないんだけど、“コト”に向かっている必要があるよ』と言われたんです。

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