堂安は我慢の試合 「フローニンゲンでプレーしている感覚」で守備に奔走
ゲキサカ / 2019年1月22日 5時11分
[1.21 アジア杯決勝T1回戦 日本1-0サウジアラビア シャルジャ]
守備に追われることは覚悟の上だった。日本代表MF堂安律(フローニンゲン)は「今日は守備で走るなと思っていた。でも予想以上の守備の量だった」と苦笑いし、「少しフローニンゲンでプレーしている感覚ではあった」と、格上相手の試合が多いエールディビジの試合に重なる部分もあったという。
それでも「苦しい感じはなかった」と話すように、ボールは持たれても最後のところで跳ね返し、相手に決定機はほとんどつくらせなかった。堂安自身、「守備は良かった。攻撃は改善できるところがある」と認める。
少ない人数のカウンターで仕留めたかった。1-0で折り返した後半6分、右サイドから堂安が逆サイドへアーリークロスを入れたが、胸トラップしたMF南野拓実がハンドを取られた。同15分にもカウンターからMF原口元気がドリブルで運び、FW武藤嘉紀がフィニッシュまで持ち込んだが、相手がブロック。同35分、相手のパスミスをカットした堂安が前線へ一発の縦パスを狙ったが、武藤と息が合わなかった。
「一発を狙っていたけど、今日は残念ながら前線の4枚が絡み合うことはなかった」。そう悔やんだ堂安は「もう少しキープできたかなと思うし、僕がトップ下に入ったときもタメをつくれればと思っていた」と反省。攻撃の時間をつくって後方からの押し上げを待つことができず、前線は選手間の距離が遠いまま孤立していた。
この日は守備の勝利とも言えたが、「こういう勝ち方もできることを示すには良かった」と前向きに捉えつつ、攻撃陣としてこのままでいいとも思っていない。「サウジアラビアには最後のところで突破力のある選手がいなかった。これがイランとかオーストラリアみたいに前に強力な選手がいると難しくなる。僕たちが保持する時間も必要」。大会はいよいよベスト8。アジア王者奪還には堂安ら若きアタッカー陣の躍動が必要不可欠だ。
(取材・文 西山紘平)
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