今季のジャッジ基準は…議論呼んだ12事例をJFA上川氏が説明
ゲキサカ / 2019年2月13日 17時35分
それ以外の場面はすべてノーファウルが正しい判定だった。その中でも②〜④の場面では、守備選手が直立した状態でぶら下がった手や腕にボールが当たっており、不自然な位置にはないとは言えず、ボールが当たることを予見できるような距離でもなかったため、記者たちからも異論が出ることはなかった。
一方、①のケースでは左サイドからクロスを上げようとした選手に対し、ブロックを試みた飯尾の浮き上がった左手にボールが当たっており、報道陣から「不自然では?」「意図的に腕を残しているのでは?」という質問が多く挙がった。たしかに映像を見ると、当たった腕は身体から離れているように見えた。
ただ、上川氏の説明はハンドなし。飯尾は右足を伸ばしてブロックしようとしており、左手が振り上がったのはその反動で、「意図的なものではない」「不自然とも言えない」という見解だった。また、出席した主審からは「別角度のカメラだと見え方が異なるのでは(つまりノーハンド)」という指摘もあった。
■注意しておきたいオフサイド
オフサイドは「後方から2人目の相手競技者」よりゴール寄りで味方のプレーに反応した攻撃選手を罰するためのルール。ピッチサイドで目を光らせる副審の判断が最も重要になるため、際どい抜け出し以外で議論に発展することは少ないが、以下のようなケースではやや複雑な判断が求められる。
(1)パスが出た後、オフサイドポジションにいた攻撃選手がボールに触れず、オフサイドポジションにいない攻撃選手がプレーを続けた場合
(2)守備選手が意図的にプレーをした結果、オフサイドポジションの攻撃選手にボールが渡ってしまった場合
▼ボールに触れなくてもオフサイドになる?/(1)のケース
(1)のケースでは、オフサイドポジションにいた選手がボールを触れずとも、「相手の視線を遮ることで、相手がプレーするのを妨げた」「ボールにプレーしようと試みたことで相手に影響を与えた」「ボールをプレーする可能性に影響を相手に与える明らかな行動を取った」場合にはオフサイドが成立する。
勘違いされやすいが、ここで重要なのはオフサイドポジションの選手が「プレーに関与したか」ではなく「相手を妨害したか」どうか。こういったケースでは、オフサイドポジションにいなかった選手がシュートを決めた場合に議論が過熱しやすいが、今回提示された映像でもそういった場面が続いた。
映像にあったのは以下の4場面。
(選手名は最後にシュートを放った選手)
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