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W杯で世界一を狙うデフフットサル日本代表候補に急浮上した前橋育英OB鎌塚剛史に直撃インタビュー

ゲキサカ / 2019年2月28日 17時50分

――随分、アグレッシブですね。
 イタリア来るときも、励ましてくれる人はいた一方で「行っても成功しない」とか「どうせ無理」とか言われました。だから逆に「絶対に結果を出してやる」という気持ちになりました。前橋育英を卒業した人はほとんど有名大学でやれていますから。

――今はどんな生活ですか?
 練習場はイタリアのボローニャ空港から車で1時間弱のところにありますが、住まいは練習場から約15分のところにあるクラブ関係者の家で生活しています。一軒家ですが、一階で分かれているので家では自分ひとりです。

――イタリア語は以前から話せたのですか?
 いえ。イタリアに来てから勉強をはじめました。街のカフェに行ったりして、生活の中で覚えています。試合中、監督とかが怒ると早口で全然言葉がわからないので単語、単語で聞き取るしかない。他の選手とも自分から話しています。やっぱり伝える気持ちが大事かなと。ピッチ上でいいパフォーマンスを残したとしても、言葉の面(の問題で)継続的に起用されないこともありますから。

――イタリアのフットサルクラブの報酬はいかがですか?
 詳細は言えませんが、Jリーグの選手の水準ではない。ただ家賃などは払わなくて済んでいるので、別の仕事をしなくても生活できる環境です。

――イタリアのフットサルのレベルはいかがですか?
 僕がいるセリエCは、関東一部か二部と言われています。イタリア代表選手はいません。(3段階上の)セリエAになるとかなりレベルが高い。チーム外国人枠は1人で、僕のクラブは僕だけです。チームは今、5位で、僕は最近は先発ではなく、途中出場が多いですが、20試合に出て8ゴールをあげました(2月25日現在)。残り6試合です。

――イタリアに来て一番鍛えられたことは?
 メンタル面だと思います。最初は相手にしてくれませんでしたが、結果を出せば信用してくれる。試合中、普通に引っ張りまわされたり、(プレーが止まった後の)アフターで平気で蹴られる。これは日本ではなかなか味わえません。全体練習は夜に週3日ありますが、僕は毎日ジムに通って、イタリアに来て5㎏増えました(176cm、75㎏)。苦労もありますが、今は純粋にフットサルを楽しむことを忘れないようにしています。

――まだ挑戦しよう、という気持ちは芽生えませんか?
 最初から2年と決めていました。大学を休学してイタリアに来ていて、その期限が今年までなんです。4月からは大学に戻りますが、チームはまだ決まっていません。

――そのためにも日本代表に呼ばれたら、活躍は不可欠ですね?
 今プレーしているイタリアでも一緒にやっているのは健常者で、日本代表に呼んでもらったらデフの方と一緒にプレーすること自体、初めてです。正直、不安もあるんですけど、周囲とうまくコミュニケーションをとれるようにしたいです。個の部分で自信がある。1対1や球際で、チームに貢献したいです。W杯でも活躍したい。僕にとって高校3年間が大きかったので、何か恩返ししたいんです。前橋育英の(山田耕介)監督だったり、コーチの方に頑張っている姿をお見せしたいと素直に思います

(取材・文 林健太郎)
●障がい者サッカー特集ページ

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