全国初出場の秋田U-18、熊林監督と進む道…DF高橋聖和「指導を受けられて幸せ」
ゲキサカ / 2019年7月23日 19時32分
[7.22 日本クラブユース選手権U-18大会A組第2節 JFAアカデミー福島U-18 4-1 秋田U-18 前橋フA]
初出場のブラウブリッツ秋田U-18はグループリーグ第2節、念願の全国大会初ゴールを記録したものの、JFAアカデミー福島U-18に4点を奪われ、大会2連敗となった。それでも生まれ故郷のクラブを率いる元Jリーガーの熊林親吾監督は「想像どおりに選手はやってくれた」と振り返り、現状の立ち位置を前向きに捉えていた。
「想像どおり。想像どおりに選手はやってくれた。相手の強さもうまさも知っているし、欲を出して変に勝とうというのも大事かもしれないけど、今の3年生は僕が就任して初めて1年生から見てきて『この2年半やってきたことだけやろう』と。それで変なことをやって勝てるならいいけど、もし負けた時は財産にならない。この2試合はやってきたことが出たと思う」。
グループリーグでは三菱養和SCユース、JFAアカデミー福島U-18、川崎フロンターレU-18と同組。どこも全国に名の知られる強豪とあり、苦戦するのはは想定内だった。ならば、フォーカスすべきは自分たちのクオリティー。といっても、相手と向き合わずに戦おうとしているわけでは決してない。
チームのコンセプトで大事にしていることを問うと、熊林監督からは次のような言葉が返ってきた。
「やっぱり『見る』ですね。そしてポジションを取る。形でやらないこと。たとえばアカデミーさんのようにポジションが決まっていて、“止める蹴る”技術がしっかりできればああいうサッカーでいい。ただ、うちの選手は止めて蹴る、運ぶ、外す技術がまだまだ足りていない。だったらまずは見て、相手よりも足を動かしてポジションを取ること」。
まずは相手を見て、自分たちの判断をする——。意識付けだけなら容易いのかもしれないが、地方クラブでこれを徹底することは簡単ではない。
「もっと秋田の子は考えなきゃいけない。関東の子は相手が強いので嫌でも考える。ただ、この年代の秋田の子たちは力関係で勝てちゃう。止まってサッカーができちゃう。それじゃダメだよねって。ただ、環境のせいにしたくないので一生懸命伝えています」。
だからこそ、トレーニングでは選手に細かい指示を与えるが、試合中は選手の動きを観察することに集中する。「ピッチ内で見える景色に対して(選手同士で)話すことがまず大事。プロに行ってからは戦術的に言われたとおりに動くことが絶対に大事だけど、周りを見ていないと、なぜ監督がそう言っているかわからない」という思いからだ。
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