1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

「先生と積み上げてきたもの」は変わらない。小嶺監督不在も自主性を発揮した長崎総科大附は逆転勝利で北海を撃破!

ゲキサカ / 2021年12月29日 22時10分

長崎総合科学大附高はDF原口玖星(4番)の決勝弾で逆転勝利!(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.29 選手権1回戦 北海高 1-2 長崎総合科学大附高 駒沢]

 指揮官はベンチにいなくても、みんなで作り上げてきたものは変わらない。信じて、苦しんで、努力して、全員でつかみ取った全国の舞台。やるべきことは決まっている。

「小嶺先生がいなくても自分たちが3年間積み上げてきたものは絶対に間違っていないので、選手権でもそれをやろうということをみんなで話し合っていました」(長崎総合科学大附高・別府史雅)。

 指揮官不在でも、信じた自分たちのサッカーを貫いての劇的な逆転勝利。第100回全国高校サッカー選手権は29日、各地で1回戦を行った。駒沢陸上競技場の第1試合では北海高(北海道)が前半31分にMF西椋弥(3年)のゴールで先制したものの、40分にCKの流れからMF別府史雅(3年)が同点弾を挙げた長崎総合科学大附高(長崎)は、後半38分に再びセットプレーの流れからDF原口玖星(3年)が決勝弾。逆転勝利を収め、体調不良でベンチに入れなかった小嶺忠敏監督へ白星を届けることに成功した。

 序盤は北海の勢いが上回る。「最初の15分が長崎の方がかなり押し込むサッカーをやるので、そこに巻き込まれないようにしようとして、子供たちには『15分は逆に攻めよう』と話しました」と島谷制勝監督。2分にMF佐々木魁士(3年)がミドルを放てば、7分には西の右CKにDF大友孝介(3年)がドンピシャヘッド。どちらも枠を外れたものの、まずは北海が2つのフィニッシュで勢いを打ち出す。

「立ち上がりがちょっと重くて、自分たちの思うようなプレーができなかったなと思います」と定方敏和コーチも振り返った長崎総科大附だったが、1つのプレーが流れを変える。8分に前から激しくプレスを掛けたFW西岡紫音(2年)がタックルで相手のクリアをブロック。このシーンを機に、チームの持ち味でもあるハードなプレーが甦り、ゲームの主導権を引き寄せていく。

 12分にはMF高良陸斗(3年)の左CKを別府が頭で叩くも、ゴールライン上で北海のMF長谷川悠翔(3年)がスーパークリア。23分にも右サイドから別府が放ったミドルは、わずかに枠の右へ。「入りがあまり良くなかったですけど、徐々に自分たちのペースに引っ張っていけました」と別府。長崎総科大附が得点の香りを漂わせる。

 だが、先にスコアを動かしたのは劣勢の北海。31分。中盤でのルーズボールの拾い合いから、左サイドをFW笹森洸成(3年)がドリブルでグングン運んでクロス。GKが弾いたボールを、西は冷静に左足で右スミのゴールネットへ流し込む。「少ないチャンスをモノにしてここまで来た」(島谷監督)チームの真骨頂。北海が1点のリードを手にした。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください