日章学園が4-0で宮崎6連覇。予選で学んだ課題を改善し、全国で上へ
ゲキサカ / 2022年7月3日 23時23分
日南学園がやや勢いづく中、“日章学園の心臓”が一撃でその流れを食い止める。20分、PA手前で川越がタメを作り、前線へ上がってきた金川が左足を強振。これが左ポストを叩いてゴール内側へ跳ね返り、2-0となった。
だが、日章学園は原啓太監督が「決勝の雰囲気じゃなかったですね。ハードワークしないのがちょっと残念だったですね」と指摘する戦い。2点リードで気が緩んでしまったか、強引に攻めてボールを失ったほか、球際での軽さや切り替えの遅さが出てしまう。
川越が敵陣PAで再び相手のビルドアップを引っ掛けたり、金川が切り替え速くボールを奪いに行くシーンもあったが、強度でも、ボール保持でも日南学園を下回る時間帯があった。日南学園は菊池や田中が積極的にボールを引き出し、前向きな崩しにトライ。対人の強さを見せる日章学園の工藤や新穂の壁を破るまでは至らなかったが、内容面で渡り合っていた。
日南学園は後半開始から前線の要である吉田に代え、FW岡田大和(2年)を投入。開始10秒で太田が右足シュートを放つと、2分には左クロスから中尾が決定的なヘディングシュートを放つ。日章学園は田上が連続で枠へシュートを放つがいずれもGK正面。一方、7分に松田をDF原口海翔(3年)へ入れ替えた日南学園は、11分にも相手のビルドアップのミスを突いた太田が左足でシュートを狙う。
日南学園の清水美行監督は「(日章学園が)長いボールが多かったので、後半は一個前にして縦にロングボールを蹴らせないことをやったら、ちょっとウチの時間になりましたね」。日章学園は相手DFラインの背後を突く攻撃で決定機も作り出し、蔵屋がインターセプトから一気に右サイドを駆け上がるシーンもあったが、判断の悪いボールロストなど全体的にリズムの悪い時間帯が続いた。
日章学園は15分に川野をMF石崎祥摩(3年)へ交代。一方の日南学園は菊池をDF夏山虎太(3年)へスイッチする。21分、日南学園MF那須が左サイドから放ったロングシュートを捉えるが、日章学園GK小林が何とかセーブ。前後半ともに「(宮崎県内で日章学園相手に)ああやってビルドアップしようというチームは少ないと思う。ウチはずっと練習してビルドアップをしてきた」(清水監督)という力を発揮した日南学園だが、1点奪うことができなかった。
「宮崎では絶対に負けられない」「圧倒して勝つ」のプライドを持って戦う日章学園は、貪欲に3点目を狙い続ける。前線を追い越してハイサイドを突く金川のクロスなどからチャンス。26分に田上をFW篠田星凪(2年)、29分には安藤をFW皆川春輝(2年)を入れ替えると、この2人がゴールを破る。
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