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吉田麻也が“過密日程”に訴え「アジア人は非常に苦しんでいる」過去4年で地球8周、AFCへの意見書通らず

ゲキサカ / 2022年6月8日 6時30分

 そこで吉田が例に挙げたのは、カタールW杯出場を決めた今年3月のアジア最終予選だった。吉田は所属先の試合が行われたベネツィアから車でミラノに移動し、乗り継ぎの航空便でシドニーに入り、オーストラリア戦にフル出場した後、日本に戻ってベトナム戦を行い、再びイタリアに帰っていた。その一方、ヨーロッパ国籍のチームメートはリーグ戦後に1日オフを取り、家族と過ごしてから代表チームに合流する選手もいたという。
オーストラリア戦でカタールW杯出場を決めた
 こうした日本人選手の現状について吉田は「多くの選手が日本に帰ってきてホームで戦う時、睡眠時間が取れていない中でも日本代表として国を背負って戦わないといけない。負けられないというプレッシャーの中でW杯に行けるかどうかの戦いを強いられ、心身ともにストレスのかかる状況になっている」と指摘する。また「もう一つの問題として、僕らが帰ってくると自チームの監督から移動の疲れや時差ボケがあると思われ、実際にそれもあるが、次の週の試合にベンチに追いやられることが多々ある」と所属クラブでの悪影響にも踏み込んだ。

 さらに吉田は昨夏、オーバーエイジ枠として東京五輪に参戦。その後すぐにチームに合流したことで、ほとんどオフのないままシーズンを戦っていた。

「五輪は僕が行くと自分で選択したので言い訳をするつもりはない」と前置きしつつも、「五輪が終わって休みが1週間しかなく、セリエA開幕週に練習に参加して試合に出始めた。1月に怪我をしたが、筋肉系の怪我は初めてだった。復帰してもチームの流れに乗れず、後半戦にほとんど試合に出ることができなかった。そして今月で契約も満了する可能性がある。そういうリスクも抱えながらインターナショナルマッチに臨んでいることをわかってほしい」と訴えた。
東京五輪にオーバーエイジ枠で出場
 日本代表ではこれまで、そうしたタフな環境を真っ向から受け止め、そして乗り越えていくことが求められてきた。また今後もW杯出場のためにはアジアで行われる予選を勝ち抜くことが必要となるため、そうした移動からは逃れることができないであろう。それでもあえて吉田が声を上げているのは、未来の日本代表を担っていく選手たちへの思いからだ。

「少し前までは移動の中で予選をしないといけなくても、それでも日の丸を背負って戦うということが日本代表の宿命だと思っていたし、若い頃からそう教わってきた。日本代表でヨーロッパで活躍するならやっていかないといけないと言われてきた。物理的な距離があるぶん、ヨーロッパの選手よりタフにならないといけないのは間違いない」

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