10年ぶりA代表の宮市亮「19歳で野心を持ち過ぎて…」赤裸々に明かした“過去の自分”
ゲキサカ / 2022年7月18日 12時58分
最後の日本代表招集から9年9か月——。FW宮市亮(横浜FM)が大きなブランクを経てA代表に帰ってきた。あの時野心に燃えていた19歳は、今代表では年長4番目の29歳。18日、オンライン取材に対応した宮市は「自分のためよりチームのために何ができるか。E-1選手権を勝ち取りに行きたい」と控えめに意気込みを語った。
中京大中京高を卒業後、イングランド名門アーセナルでプロキャリアをスタートさせた宮市。日本代表でも19歳で迎えた2012年2月のブラジルW杯3次予選で初選出を果たし、5月23日のキリンチャレンジカップ・アゼルバイジャン戦(○2-0)で途中出場で代表デビューすると、続く6月の最終予選でも招集機会を得るなど、前途洋々なキャリアを歩んでいるかのように思われた。
ところが同年10月16日のブラジル戦(●0-4)で後半終了間際からピッチに立ったのを最後に、日本代表としてのキャリアは長らく途絶えた。理由は度重なる負傷。同年11月から期限付き移籍先のウィガンで足首やハムストリングの怪我を繰り返すと、15年のドイツ移籍後は選手生命に関わる前十字靭帯断裂を左右の膝で経験し、ピッチに立つことさえできない時期が長く続いた。
この日の取材対応で当時を振り返った宮市は「3回目の前十字靭帯損傷をした時、ドイツではこのまま手術したら引退しないといけないかもしれないと言われた。ちょうど契約が切れる段階で、このままキャリアが終わってしまうんじゃないかということがあった。プロ選手としてやれることは当たり前じゃないと感じた」と回顧した。
その後ザンクト・パウリで徐々に出場時間を伸ばしていった宮市は昨年夏、横浜FM加入で初のJリーグ入りを決断。昨季はわずか2試合のJ1リーグ戦出場に終わったが、「サッカー選手としてやれているだけで幸せなんだというところは感じていた」と前向きに取り組み続け、今年3月2日のJ1神戸戦で待望の先発起用のチャンスを掴んだ。
宮市によると、この神戸戦が大きなターニングポイントになっていたという。「あそこでチャンスをもらえて結果は出なかったけど、自分のパフォーマンスを見せることができた」。その後も左右のウイングでコンスタントに出場機会を掴むと、5月18日の浦和戦ではJリーグ初ゴールを含む1ゴール1アシストを記録。6月にはハムストリングの肉離れによる離脱もあったが、復帰後も途中出場で存在感を見せ続け、さらに2ゴールを重ねてきた。
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