宮市亮の感涙メッセージに心打たれた横浜FM喜田拓也「必ず最後にシャーレを渡すと彼に誓いたい」
ゲキサカ / 2022年7月31日 5時30分
[7.30 J1第23節 横浜FM 2-0 鹿島 日産ス]
J1リーグ優勝への天王山となった横浜F・マリノス対鹿島アントラーズ戦。結果は2-0で完勝した横浜FMが大きくリードを広げる形となったが、この日の日産スタジアムでは結果以上にFW宮市亮(横浜FM)の存在が注目を集めていた。約10年ぶりの日本代表復帰戦で右膝前十字靱帯の再断裂——。そんな悲劇に見舞われた29歳がスタジアムに姿を現すと、サポーターも含めたクラブ総出で盛大な励ましのエールが送られていた。
大一番のキックオフ数十分前、横浜FMのサポーターが陣取るホームゴール裏には2枚の横断幕が掲出されていた。
一つは2011年8月4日に34歳の若さで亡くなった松田直樹さんに弔意を表するとともに、AED(自動体外式除細動器)の普及・活用を啓発する『命つなぐアクション』にちなんだ「誇り 魂 想いを紡ぎ 松田直樹 これからも共に」という文面。そしてもう一つは、長期離脱が発表されたばかりの宮市へのメッセージだった。
「トリコロールの宮市亮 再びピッチで輝け 待ってるぞ」
宮市は今月27日、地元愛知の豊田スタジアムで行われたEAFF E-1選手権・韓国戦で、相手選手とボールを競り合って右足を着地した際、右膝の関節辺りを押さえて転倒。スポンサー看板前で倒れ込み、プレーを続けることができないまま足を引きずってピッチを退いた。続く29日、クラブは右膝前十字靭帯断裂という診断結果を発表。これまで負傷に泣かされ続けてきた宮市にとっては、左右合計で4度目となる同箇所の大怪我だった。
宮市はクラブ公式発表の直後、自身のSNSを通じて声明を発表。受傷直後は現役引退の決断に気持ちが傾きながらも、さまざまな人々からの励ましのメッセージを受け、復帰に向けた手術・リハビリに取り組む意向が明かされた。この赤裸々な文面は多くの人々の心を打ち、クラブ内では次々に動きが出てきた。サポーターは宮市の復帰を待ち望む横断幕を作成。また選手たちは現場スタッフと協力し、「亮、どんな時も君は一人じゃない」と記した背番号17のユニフォームをウォーミングアップ時に着用するという粋な演出を発案した。
そして試合当日、スタジアムの光景は宮市の心を打った。キックオフ前、ゴール裏サポーターの前に姿を現した宮市は励ましのメッセージに拍手で応えたが、その目は潤んでいるように見えた。また試合後にはチームのジャージ姿で勝利後恒例の円陣に加わり、チームメートに促される形でサポーターに向けて涙ならがらのメッセージを送った。
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