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混乱招いた福岡vs川崎Fの一発レッド…発端は「カード対象の見失い」JFA審判委が説明

ゲキサカ / 2022年8月23日 20時0分

DFドウグラス・グローリの一発退場シーン

 日本サッカー協会(JFA)審判委員会は23日、報道陣向けのレフェリーブリーフィングをオンラインで行い、今月20日に行われたJ1第26節のアビスパ福岡対川崎フロンターレ戦のレッドカード事例に言及した。

 問題のシーンは後半23分。福岡のDFドウグラス・グローリが自陣ペナルティエリア内で川崎FのMF遠野大弥を倒し、PKの判定が下された場面だ。清水勇人主審はその時点でカードを出さなかったが、VARとの交信を行った後、グローリに一発レッドカードを提示。もしVARの助言によってカードが出されるのであれば、通常はモニター確認によるオンフィールド・レビューが行われる。だが、今回その手続きが行われなかったため、突然のカード提示にスタジアムは騒然となった。

 審判委員会によると、グローリの行為は相手選手を手や腕で妨害する「ホールディング」の反則にあたるため、主に足を使ったファウルに適用される「三重罰緩和」の要件には該当せず、レッドカードの判定自体は適切だった。その一方、「レッドカードを示されるまでにだいぶ時間がかかっている。われわれとしては改善すべきポイントがある」(Jリーグレフェリーデベロプメントマネージャー・東城穣氏)と総括した。

■混乱の原因は「カード対象の見失い」
 それではなぜ、レッドカードが出されるまでに時間がかかってしまったのか。

 東城氏の説明によると、清水主審はPK判定を下した当初から、福岡の選手に「決定的な得点機会の阻止」(DOGSO)にあたるレッドカード相当の反則があったと認識していた。しかし、判定を抗議する福岡の選手とコミュニケーションを取る間に、懲戒罰対象の選手を見失い、カードを出すことができなくなっていたのだという。(※実際、中継映像にもカードが入ったポケットに手を向ける場面が映し出されていた)

 ピッチ上ではそうした混乱が起きていた一方、VARのオペレーションルームでは通常どおり、PK判定の際に行われるチェック項目が映像で確認されていた。この場面では川崎Fの攻撃が始まって以降、オフサイドの疑いがある場面や、クロスがゴールラインを割った可能性がある場面が続いていたため、チェックに時間がかかったが、最終的には「33番(グローリ)のホールディング」と結論付けられた。

 このVARの結論を受けて、清水主審もカード対象者がグローリだったことを認識。すぐにレッドカードを提示した。

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