3年生の執念が手繰り寄せた久々の歓喜。関東一は桐蔭学園に競り勝って3か月ぶりの公式戦勝利!
ゲキサカ / 2022年10月2日 7時56分
後半はリーグ5試合無敗中の桐蔭学園が、攻勢を強める。7分にはMF中村荘太(3年)のパスを菅沼が繋ぐと、ポケットに潜った右サイドバックのDF三須友喜(3年)がクロス。ここは関東一のDF倉持燿(3年)が懸命にクリアするも、複数人の関わる好アタックを。19分にも左サイドからクロス気味に阿部が放ったシュートが枠を襲うと、関東一のGK中村颯斗(1年)にファインセーブで回避されるも、惜しいシーンを作り出す。
「中盤の選手からのフォワードへの縦パスはなくそうという感じだったので、サイドをある程度高く取られてしまうのは仕方なかったんですけど、そこの統一感だけはハッキリ持っていました」と小野貴裕監督も話した関東一は、劣勢の中でも右からDF池田歩柊(3年)、倉持、DF鹿子島尚人(2年)で組んだ3バックと中盤アンカーのMF栗栖晴己(2年)を中心に、守備の強度を保ちながら中央を閉じて対抗。入ってくるクロスもきっちりと跳ね返し、ゴールに鍵を掛け続ける。
関東一高DF池田歩柊が身体を張ってクリア
負けたくない桐蔭学園は終盤まで攻める。45分。途中出場で違いを見せていたレフティのMF谷琉真(2年)の右クロスから、10番を背負うこちらも途中出場のFW中本竣介(3年)のシュートが枠を捉えるも、中村がビッグセーブで仁王立ち。45+3分はFKのチャンス。左寄り、ゴールまで約25メートルの距離から中本が直接狙ったキックは、三たび1年生守護神の中村がファインセーブ。関東一の高まるチーム全員の集中力。揺るがぬ堅陣。
そして、5分のアディショナルタイムも経過すると、試合終了を告げるホイッスルが鳴り響く。「本当に今日は勝つことしか考えていなかったので、ゴールを決めたのがたまたま僕だっただけで、守備陣が頑張ってくれたのも大きいです。守備陣に感謝したいですね」とは殊勲の決勝弾を叩き出した本間。リーグ最下位に喘いでいた関東一が、無失点で5試合ぶりの白星を手繰り寄せ、久々の歓喜に包まれた。
関東一は最上級生が苦しんでいた。インターハイで全国大会のメンバーに入った3年生は、全体の半分に満たない9人。「インハイが終わって和倉(ユース大会)は3年生だけで行って、調子も良かったので、そのあとも監督はずっと3年生を使い続けてくれていたんですけど、僕らがプレッシャーに弱い集団になってしまっていたので、監督のことも裏切ったところもありましたし、コーチ陣にも期待してもらったのとは違う方向に行ってしまったんです」と明かすのは本間。夏までの彼らが難しい時期を過ごしていたことは間違いない。
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