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PK論争は「ナンセンス」 浅野拓磨がW杯で痛感した本当の“壁”「これをあと6試合やるのか…」

ゲキサカ / 2023年1月5日 20時50分

―挙手制でキッカーを決めたということでしたが、浅野選手は3番手でしたね。
「あの試合、自分のパフォーマンスは散々だったなと思っていて、正直、PKは蹴りたくなかったんですが、挙手制でなかなかみんなが手を挙げない中、1番目、2番目が決まって、3番目にだれが蹴るかというときに、ここで手を挙げなかったら、今すでに失うものがない自分なのにさらに何かを失う気がすると思って、覚悟を決めて手を挙げました。ここで蹴ることに何か意味があると自分の中で感じて、手を挙げました」

―ロシアW杯は最後の最後で落選し、バックアップメンバーとして帯同した浅野選手のドイツ戦に懸ける思いは並々ならぬものがあったと思います。
「自分の感覚の話になってしまいますが、(ロシアW杯以降の)4年半かけて準備してきたものをドイツ戦、W杯の初戦という1試合にすべてを出し切る覚悟でやっていました。それを終えたあとに、今度はコスタリカ戦までの中3日でできることをやるという準備の感覚は、ドイツ戦とはちょっと違っていたのかもしれません。W杯に出る、その1試合目でプレーするということをこの4年半どれだけ想像してきたか。本当にそれだけを考えて、それしか考えていなかったんだなと。今、思い返すと、そういう感覚だったのかもしれないですね」

―それだけの決意、準備がドイツ戦の結果にもつながったんだと思います。今後はあの試合のような準備とパフォーマンスをどれだけコンスタントに継続的に出していけるかが次のステップになるのでしょうか。
「絶対にそこはマストになってくると思います。僕もそれを肌で感じられたのは今回が初めてでした。前回のW杯はバックアップメンバーとして帯同しましたが、W杯というものを経験していないという自覚はあって、ピッチに立ったときに何を感じるかでW杯というものが分かると思うし、それが今大会で分かった気がしました。ドイツ戦が終わったあとに、本当に『これをあと6試合続けないといけないのか』と感じて、もちろん優勝を本気で目指していたし、それができると思っていたけど、『これを6試合、7試合やらないと優勝できないのか』という感覚は初めての経験でした。その心の準備というのはW杯に出ないと分からないことですし、次の世代がどうとか言っている場合ではなく、W杯を目指している全員がその覚悟を持たないといけないんだと思います」

―そうした経験も踏まえ、3年半後のW杯に向けて、今はどのように考えていますか。
「言葉だけではなかなか伝わらないかもしれませんが、本当に僕はカタールW杯に懸けられるものはすべて懸けて、準備して、やれることをやったうえで、あのパフォーマンスでした。でも、あれが自分の実力なんだと分かって、このW杯が終わったら自分はどう感じるんだろうと始まる前から思っていたんですが、実際に終えた今、悔しさしか残っていないというのがすべてかなと思います。僕の性格上、悔しさが残っていればやめることはないので、この悔しさを力にと言うと、ありきたりな言葉になりますが、次のW杯に向かっていきたいなと思っています。よく悔しさを晴らすと言いますが、悔しさは晴れないので。W杯に出たからといってロシアW杯に行けなかった悔しさは晴れていないですが、そうした悔しさが全部積み重なって今があるんだと思っています。次のW杯は約3年半後ですけど、そのとき自分がどうなっているかを想像しながら、ここからまた1日1日、準備していきたいなと思います」

(取材・文 西山紘平)
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