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全チームから勝点獲得達成!尚志は前年王者・川崎F U-18撃破でプレミア2位と大躍進も「悔しさという伸びしろ」を携えて選手権で日本一獲りに挑む!

ゲキサカ / 2023年12月4日 12時22分

 たとえば神田が出場停止、安齋がベンチスタートとなった第14節の流通経済大柏高戦では、ボランチで起用されたMF吉田尚平(3年)が攻守に存在感を示せば、MF濱田昂希(3年)は2ゴールで勝利の立役者に。引き分け以下で優勝の可能性が潰える第21節の横浜F・マリノスユース戦では、3-3で迎えた後半アディショナルタイムに途中出場のFW桜松駿(3年)が劇的な勝ち越しゴールを叩き込み、最終節にタイトル獲得の可能性を残してみせた。

 不動のセンターバックとしてチームを牽引してきたDF高瀬大也(3年)が選手権予選後に負傷離脱した中で、リーグ戦のラスト3試合でスタメン起用されたのは、それまで逃げ切りを図りたい時のクローザー起用が大半だったキャプテンの渡邉。「大也が離脱したから自分が出ているので、まずは『自分が倒れるまでやらなきゃいけないな』ということは凄く感じていて、今日も途中で足が攣っていたんですけど何とか粘って、3年間で練習してきたヘディングの成果を守備面では出すことができたので、そこは成長したところだと思っています」と言い切る姿勢も頼もしい。

 厚い選手層を誇ったチームは、前半戦で敗れた青森山田と川崎F U-18にも、後半戦ではきっちり勝利でリベンジ。プレミアEASTに所属する全11チームから勝点を獲得するという、大きな目標も見事に達成。久々の参戦となった世代最高峰の舞台へ、確かな歴史を刻んだことに疑いの余地はない。

 ただ、笹生が口にした言葉が印象に残る。「最初から優勝を目指すには目指していたんですけど、自分たちにとってプレミアは初めてなので、正直そんな順位になれるとは思っていなかったんです。でも、後期のFC東京戦に勝ってから目標を優勝に変えて、常に練習からもそういう意識でやっていたので、2位という順位は正直悔しいです」。

 2度に渡るリーグ最下位でのプレミアからの降格。第97回大会選手権の準決勝ではPK戦で青森山田に惜敗を喫し、今季も頂点を明確に狙ったインターハイでは、準々決勝で桐光学園高にその行く手を阻まれている。彼らは紡いできた歴史の中で、味わってきた悔しさを“伸びしろ”として、必ず次に向かうエネルギーに変えてきた。そして、あと一歩でプレミアの覇権に届かなかったこの経験も、最大の目標を成し遂げるためには最高の燃料になりうるかもしれない。

「入学当初から日本一になるのが自分たちの目標で、このプレミアリーグで良い経験ができたので、その経験をもとにチーム全体で日本一を目指していきたいと思います」(網代)「大也の想いも背負ってということもありますし、この部員全員で目標としてきた全国制覇に向けて、ここから突き進んでいきたいです」(渡邉)。

 時は満ちた。猛者の集うプレミアリーグで積み重ねたかけがえのない経験を胸に、悲願の日本一を目指す尚志の2023年シーズンは、まだまだ終わらない。



(取材・文 土屋雅史)●高円宮杯プレミアリーグ2023特集

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