別々の進路を選んだ「元チームメイト」がファイナルで再会。青森山田MF福島健太と広島ユースDF黒木一心が交わした抱擁は次のステージへのリスタート
ゲキサカ / 2023年12月11日 19時55分
[12.10 プレミアリーグファイナル 青森山田高 2-1 広島ユース 埼玉]
「こうやって真の日本一を懸けた戦いで、元チームメイトとやれたということは、ここまでやってきたことが間違いじゃなかったんだなと思えましたし、素直に戦えて嬉しかったですね」(青森山田高・福島健太)「試合前から今日が凄く楽しみでしたし、自分も健太とマッチアップすることができたので、凄く楽しかったです」(サンフレッチェ広島ユース・黒木一心)。
『真の日本一』を懸けて、プレミアリーグEAST王者の青森山田高(青森)とプレミアリーグWEST王者のサンフレッチェ広島ユース(広島)が激突したプレミアリーグファイナル。この90分間が行われた埼玉スタジアム2002のピッチでは、中学時代の3年間をともに過ごした“元チームメイト”の再会があった。
青森山田の1.5列目に位置し、攻守に献身的なプレーを続けてきたのはMF福島健太(3年=RIP ACE SC出身)。リーグ戦では全22試合に出場。前線からプレスの先鋒として相手を追い掛けたかと思えば、気の利いたポジショニングで攻撃を活性化させる、チームにとって欠かせないピースだ。
プレミアEAST優勝の懸かった最終節のFC東京U-18戦。前半15分に青森山田はスローインを獲得すると、DF小沼蒼珠(2年)のロングスローから、こぼれ球を福島が押し込んで貴重な先制点を奪う。福島はこのゴールが、22試合目の出場にして今季初ゴール。「あのゴールは『絶対に獲ってやろう』という気持ちで獲れた1点でした」。大事な試合でリーグ制覇にきっちり貢献してみせる。
広島ユースの最終ラインにそびえ立ち、チームの守備を逞しく束ねてきたのはDF黒木一心(3年=RIP ACE SC出身)。リーグ戦では全22試合にスタメン出場。ボールを丁寧に繋ぐスタイルの中で、ビルドアップの起点として機能しつつ、対人にも強さを発揮する万能型のセンターバックだ。
首位攻防戦となった第15節のヴィッセル神戸U-18戦。スコアレスドロー濃厚の後半45+4分。右からMF橋本日向(2年)が蹴り入れたCKに、走り込んだ黒木が頭で合わせた軌道は、ゴールネットに吸い込まれていく。まさに値千金の決勝ゴール。最終的に広島ユースは2位の神戸U-18と勝ち点1差で優勝を達成しており、シーズン全体を考えてもこのゴールと白星は大きな意味があったと言っていいだろう。
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