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J2からACL16強の甲府、足掛け3季の躍進劇に幕…指揮官が吐露した誇りと葛藤「クラブとしても足りない部分は明確」

ゲキサカ / 2024年2月21日 23時21分

アジアの旅を16強で終えた

[2.21 ACL決勝T1回戦 甲府 1-2 蔚山現代 国立]

 一昨季の天皇杯優勝から足掛け3シーズン、ヴァンフォーレ甲府のアジア挑戦はベスト16で幕を閉じた。最後は決勝トーナメント1回戦で韓国王者の蔚山現代に挑み、2戦合計スコア1-5で大敗。篠田善之監督は試合後、「ひたむきさを出して戦う姿勢はどの試合も見せられた。そういった部分では誇りに思う」と選手たちの奮闘を称えつつ、クラブが置かれた立場への課題も口にした。

 昨季後半戦のグループリーグを首位で突破した甲府だったが、クラブ史上初の決勝トーナメントではアジアトップレベルの洗礼を浴びた。敵地の第1戦を0-3の完敗で終え、重いビハインドを背負って第2戦の国立競技場へ。序盤からアグレッシブなプレスで相手を押し込むことには成功したが、決め切れないまま相手にいなされ、逆に前半11分という早い時間帯にカウンターから失点を許した。

「今日のゲームやはり第1戦で0-3で負けてホームに来たのが重くのしかかった。立ち上がりの先制点で難しくしてしまった」(篠田監督)

 その後はエースのFWピーター・ウタカ、新戦力のFWファビアン・ゴンザレスらが次々に決定機を演出したが、どれも韓国代表の正GKチョ・ヒョヌら強固な守備陣の牙城を崩せず。終盤にようやくFW三平和司のゴールで一矢報いたが、アディショナルタイムに再び失点を許し、この一戦だけでも1-2の敗戦に終わった。

 試合後、記者会見に出席した篠田監督は「チャンスを多く作れたことは良かった」と振り返りつつも、「決め切ること、もう一つ変化を加えること、もう一つサポートすること、判断を早くするところで蔚山が上回っていた」と質の違いを認め、「今までのグループリーグの相手とは違ったうまさ、速さ、強さをすごく感じた」と相手を称えた。そして「アジアの戦いを経て、選手たちが何を感じたか、私自身もどの経験を活かして進んでいくかを考えたい」と負けを噛み締めた。

 一昨季の天皇杯で初優勝を果たし、J2リーグ所属では異例となるACL出場権を獲得した甲府。天皇杯では初戦でアマチュア勢のIPU・環太平洋大に5-1で大勝した後、3回戦以降は格上となる札幌、鳥栖、福岡、鹿島とJ1勢を次々に連破し、決勝戦では広島とPK戦の死闘を制する躍進劇で、アジアへの道を切り拓いた。

 昨年夏に始まったACLグループリーグでは韓国勢不在という組分けに恵まれた側面もあったが、それを差し引いても強さが際立つ3勝2分1敗の結果で首位通過を達成。J2リーグとの連戦で主力選手を起用できない試合が続いたが、昨季就任した指揮官が「ヴァンフォーレが敗退するだろう、1勝もできないだろうという思いは誰しもあったと思うが、選手たちがそれを覆したのは素晴らしい働きだった。私自身も誇りに思う」と称えるほどの快進撃を見せた。

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