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[東京都CY U-17選手権]「幸せの連鎖」の先にあるのは戻るべき場所と進むべきステージ。東京Vユースは三菱養和ユースを“ウノゼロ”で撃破して東京制覇!

ゲキサカ / 2024年3月12日 21時23分


 今シーズンを戦う東京Vのトップチームは、16年ぶりにJ1へ復帰した。薮田監督も「去年は城福さんとコミュニケーションを取って、練習試合や紅白戦も何回かやってもらって、選手もかなり見ていただいたんです。トップを間近で見られることはありがたいですし、今シーズンも『もうちょっとしてからやろうね』ということは言ってくださったので、またうまくトップの練習に行って刺激をもらえればいいですよね」と語ったように、その影響は確実にアカデミーの選手にも広がっている。

 ただ、当事者たちに話を聞くと、それは危機感とも同義のようだ。「J1のチームになるとユースからトップに昇格する基準ももっと厳しくなると思いますし、そうなるともっと意識を高く持って、日々の練習に取り組んでいく必要があると思うので、そういう意味では刺激になっていますね」(坂巻)「今までは『このまま頑張っていけば昇格できるかな』みたいな気持ちも少しはあったんですけど、やっぱりJ1に上がったことで、自分たちももう一段階成長しないとトップには上がれないと思いますし、さらに成長に対する意識が増しました」(川口)。自ずとランドで過ごす日常の熱量が上がっていくことも間違いないだろう。

 印象的な光景があった。昨シーズンのあるアウェイゲームの試合後。試合に出場できなかった選手たちと、薮田監督をはじめとしたコーチングスタッフがミニゲームを行っていた。もちろんトレーニングの側面もありつつ、楽しそうにボールを蹴り合う大人と高校生が入り混じった“サッカー小僧”たちを、試合に出ていた選手たちも時には野次を飛ばしながら、楽しそうに眺めている。そこはまるでランドに受け継がれている伝統を切り取ったような、実に幸せそうな空間だったのだ。

 川口も「メチャメチャ雰囲気はいいと思います。一緒にやっていて楽しいですし、ヤブさんは基本的に自分たちの決まり事を守れない選手に対しては厳しいですけど。そのほかは自由にやらせてもらっているので、そこはこのチームの良いところだと思います」と言い切るように、今季のチームからも相変わらず良好な空気感が伝わってくる。

「自分もよみうりランドに練習に行くことが楽しくて、仲間とボールを蹴ることが楽しくて、さらには対人で相手の逆を取ったり、おちょくるようなプレーをしたり(笑)、そういう楽しさの毎日の繰り返しで成長できたと思うので、それを今の選手にも味わってほしいですし、1人でも『練習嫌だな。行きたくないな……』と思うような環境にはしたくないと思っています」と話す“読売育ち”の薮田監督が、昨年の1年間を通じて感じたことを明かしてくれた言葉も印象深い。

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