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「今度は自分が憧れられる側に」 1試合の走行距離は15キロ超え!ボランチ修行中の帝京長岡MF遠藤琉晟が未来に繋ぐ“バトン”の意味

ゲキサカ / 2024年3月4日 18時0分

帝京長岡高が誇るダイナモ、MF遠藤琉晟(2年=長岡ジュニアユースFC出身)

 自分がこのチームでプレーすることの意味は、十分すぎるほどによくわかっている。かつて手に汗を握って見つめていたあの人たちのように、地元のチームで、地元出身の選手として活躍することが、その先の未来へと繋がる“バトン”になっていくと信じて、緑のユニフォームに袖を通していく。

「自分が(長岡)JYにいた時に谷内田(哲平)さんとか晴山岬さんとか吉田晴稀さんとか、そういうJYの選手が活躍しているのを見て、僕もここに入りたいと思いましたし、『選手権の舞台でやりたいな』と思ってここに入ってきたので、今度は自分が憧れられる側にならないといけないなと思います」

 全国有数の技巧派集団を圧倒的な走力で支える、帝京長岡高(新潟)に現れた新たなダイナモ。MF遠藤琉晟(2年=長岡ジュニアユースFC出身)が披露し続ける献身的なプレーは、チームにとっても大事なパーツになりつつあるようだ。


『プーマカップ群馬2024』の2日目。“ホームチーム”の前橋育英高(群馬)と対峙していたのは、今シーズンからプレミアリーグに初参戦する帝京長岡。個々の高いスキルには定評のあるチームの中で、的確なポジショニングでボールを引き出し、危険な場所にはすぐに顔を出す14番のボランチは、明らかに効いていた。

 試合後。話を聞かせてもらおうと声を掛けると、遠藤は「え?オレですか?」と不思議そうな表情を浮かべた。続けた言葉が、その理由を教えてくれる。「ボランチを本格的にやり始めたのは最近なんです。1年生の時はずっと右サイドバックをやっていて、中学の時もセンターバックで、ずっと後ろの方をやることが多かったですし、2年生になってちょっとずつボランチをやり始めて、最近はずっとボランチをやっているんですけど、自分の中ではまだまだ、特に攻撃の部分で全然足りないかなって思っています」。

 つまりは、経験の浅さからボランチとしての評価軸が、自分の中でも定まっていないということだろうか。ただ、「ボランチは修行中という感じですね。自分はチームの中で一番走れるので、守備のところで走ったり、攻撃で味方が失った時の奪い返しのところだったり、自分が走ってやれればいいかなと思っています」と自ら話すように、90分間に渡って落ちない運動量でピッチの至るところに顔を出せる能力は、間違いなくこのポジションを務める上で大きな武器と言えそうだ。

 チームを率いる古沢徹監督も、彼が備える走力を具体的に教えてくれる。「遠藤はだいたい90分で15キロぐらい走るんですよ。本当にあそこで刈り取る感じですし、スピードも速くてJY譲りのボール感覚はあるので、ああいう選手が中盤でいてくれたらありがたいなと」。ちなみにJ1の開幕2試合で走行距離ランキングトップの選手が叩き出した数字が“14.01キロ”。この比較からも、遠藤が有する運動量がよくわかる。

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