「チームのために」「自分がやらなきゃ」桐蔭横浜大FW渡邊啓吾は強い決意とともにゴール量産体制へ
ゲキサカ / 2024年4月22日 18時8分
最上級生として迎えた今シーズン、桐蔭横浜大のFW渡邊啓吾(4年=旭川実業高)は好スタートを切った。21日の天皇杯神奈川県予選準決勝・Y.S.C.C.横浜戦(○3-1)では、勝利を決定づける3点目をゲット。「チームのために」戦う気持ちが結果に結びついている。
渡邊は昨シーズンの関東大学リーグ1部で6ゴール1アシストを記録し、2月に関東選抜Bとして高校・大学の有力選手が集う第38回デンソーカップチャレンジサッカー福島大会に参加。決勝で1ゴールを決めて優勝に導いた一方、前シーズンのゴール数への悔しさも示し、強い決意とともに新シーズンに臨んだ。
するとリーグ開幕前に行った天皇杯県予選の2回戦・専修大戦(○2-1)で先制ゴールを決め、早速勝利に貢献する。さらにリーグ戦では開幕節で1アシスト、第2節で1ゴールと得点に直結するプレーを続け、Jクラブとの公式戦を迎えた。
YS横浜戦はチームとして今季初めて先制を許す展開となったが、渡邊は「Jリーグ(のクラブ)相手なので想定していた」と振り返る。その上で意識したのは「責任と自覚を持ってプレー」すること。前線で起点となる役割を任されるなか、Jリーガー相手にも負けないフィジカルを活かしながら反撃の機会を伺った。すると、チームも「じれずにやれた」(MF笠井佳祐=4年/新潟内定)ことで後半の立ち上がりに一気に逆転に成功。後半27分には右サイドからのボールを渡邊がゴールに蹴り込み、Jクラブを相手に3-1の逆転勝利を飾った。
これで渡邊は直近4試合で3ゴール1アシストとなり、好調の開幕期を過ごしている。その要因にあるのは気持ちの変化だという。先輩とともにピッチに立つ昨季はどうしても仲間に頼る気持ちが出てしまい、チームとしても個人としても「悔しい結果に終わってしまった」(渡邊)。もっとも昨季はFW白輪地敬大(現いわきFC)が8ゴール、MF井出真太郎(現栃木SC)が8アシストを記録するなど、先輩の存在が大きかったことは間違いない。
悔しさを味わった昨季を反省し、4年生としてチームを引っ張る立場になった今季は「自分がやらなきゃ」と決意を新たにした。YS横浜戦も最優先として頭にあったのは得点すること。意気込み通りのゴールに「ホッとしています」と笑みを浮かべたが、高まったゴールへの意識が今季の得点やアシストという数字に表れている。
この勢いを止める気は毛頭ない。桐蔭横浜大のストライカーは「おごらず謙虚にプレーをしながら点を取り続け、チームの勝ちに貢献したい」とさらなる活躍を誓った。
(取材・文 加藤直岐)
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