エモーショナルでスペクタクルな90分間は3-3のドロー!FC東京U-18とやり合った柏U-18が携えるのは指揮官も認める自主性と超攻撃的な意志
ゲキサカ / 2024年4月23日 13時26分
展開はめまぐるしく変わる。1分後の27分。今度はFC東京U-18に決定機。DF佐々木将英(2年)のフィードから、DF金子俊輔(3年)が丁寧なスルーパス。抜け出した尾谷はGKとの1対1も冷静に制し、ボールをゴールへ流し込む。「キーパーをよく見て、冷静に決めることができました。コースは見えていましたね」と語る18番はこれでドッピエッタ。2-1。再びFC東京U-18がアドバンテージを手にして、最初の45分間は終了する。
後半も双方がチャンスを作り合う中で、先に決定的なシーンはFC東京U-18が迎えた。3分。MF鈴木楓(2年)のフィードに尾谷が競り勝つと、右サイドを飛び出したMF川村陸空(3年)は強烈な枠内シュートを放つも、ここは栗栖がビッグセーブで回避。柏U-18の守護神も、大事な“次の1点”を相手に与えない。
28分の主役は柏U-18の9番だ。高い位置でビルドアップに加わった栗栖を起点に、福島はシンプルなフィードを前方へ。「相手のセンターバックはたぶん澤井(烈士)くんが背後に抜けるのを見ていて、『自分はオフサイドじゃない』と思ったので、澤井くんに『触るな!』と言いました」と冷静に状況を見極めたワッドは、豪快なシュートをニアサイドにぶち込む。「あまり前半は機能していなくて、ちょっとハーフタイムに藤田さんに喝を入れられて、『決めなきゃダメだな』と思っていた」というストライカーが面目躍如のゴラッソ。2-2。ゲームのボルテージが、さらに一段階引き上がる。
「モハと晶斗が決めていたので、自分も決めたい気持ちはありました」。柏U-18の11番はその瞬間を虎視眈々と狙っていた。38分。自陣で得たFK。周囲の状況をいち早く察知した栗栖は、素早いリスタートから正確なキックを絶妙のコースへピタリ。「相手も頭と足が止まっていて、汰志は良いボールが蹴れるのでそこは狙っていましたし、ボールが来た瞬間は『もう行ける!』と思いました」という吉原は、完璧なシュートでゴールを陥れる。3-2。とうとうホームチームが、この試合で初めて一歩前に出る。
FC東京U-18も諦めない。45+1分。右サイドで獲得したCK。途中出場のMF田中希和(2年)が蹴ったキックを、ファーに潜ったMF永野修都(3年)が頭で残し、さらに右からこちらも途中投入のMF高橋裕哉(2年)も折り返すと、中央で待っていた岩田のヘディングがゴールへと飛び込む。3-3。三たび生まれた同点ゴール。アウェイチームの歓喜がピッチに弾ける。
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