”因縁の古巣戦”PK成功も重圧あった横浜FM天野純「ゴールの距離がマジで遠く感じてヤバいなと…」
ゲキサカ / 2024年4月25日 5時50分
[4.24 ACL準決勝第2戦 横浜FM 3-2(PK5-4) 蔚山現代 日産ス]
因縁の古巣・蔚山現代との緊迫したPK戦、横浜F・マリノスMF天野純は4人目のキッカーとして勇敢にペナルティスポットに立ち、間近で凄みを味わってきた韓国代表GKチョ・ヒョヌからゴールを奪った。
試合後、天野はPKを蹴る前の感情を率直に明かした。「(GKチョ・)ヒョヌのストップの能力も知っているし、蔚山のPK練習でも結構止められていたので嫌だった。PKマークからゴールの距離がマジで遠く感じて、ヤバいなと思ったけど、決められて良かった」。キッカーは大島秀夫コーチの指名。託された大役をまっとうし、感情を爆発させた。
蔚山現代は2022年に横浜FMからの期限付き移籍で所属した古巣。ただ、翌23年は宿敵の全北現代に期限付き移籍したことで、蔚山サポーターからは猛烈なライバル視を受けており、アウェーでの第1戦から激しいブーイングが向けられていた。
そんな天野はPKを成功させた後、横浜FMサポーターを煽り、ブーイングを完全にかき消す大歓声を誘発。その結果として続くMFキム・ミヌのキックをGKポープ・ウィリアムがストップするのにつながり、チームの勝利を大きく手繰り寄せる形となった。
「いろんな問題があったチームだし、ブーイングがアウェーでもすごかったけど、逆に愛されている証拠だなと実感している。そういった相手に対し、去年は全北にいて1回も勝てなかったので、勝ちたい気持ちが大きかった。これだけのサポーターが来てくれて、雰囲気がすごかったし、なんとしても彼らに笑顔で家に帰ってほしかった」(天野)
この試合の位置付けを振り返った天野は「何がなんでも勝ちたくて、人生で一番勝ちたいくらいの気持ちで、スタートじゃなかったけどスタートの選手と同じくらいの気持ちでやっていた。こうやって勝てて幸せ」と喜びを表現。「相当エモーショナルな試合だったし、このスタジアムが作り上げた雰囲気が本当に勝利につながったなと感じた」とサポーターに感謝した。
(取材・文 竹内達也)
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