PK献上も小久保セーブに感謝…今大会大躍進の関根大輝「人生が変わるような代表期間だった」
ゲキサカ / 2024年5月4日 8時29分
[5.3 AFC U23アジア杯決勝 日本 1-0 ウズベキスタン ドーハ]
「お前なら止められる」。仲間の背中を押したDF関根大輝(柏)の言葉は、自らをも救う殊勲プレーにつながった。
日本が1-0とリードし、勝利を目前にしていた後半アディショナルタイム。ウズベキスタンのクロスボールに合わせたFWアリシェル・オディロフのヘディングシュートがPA内で競り合った関根の腕に当たった。ほどなくしてVARが介入。オンフィールドレビューの末、ハンドを取られて相手にPKが与えられると、ゴールマウスへ向かうGK小久保玲央ブライアンに「お前なら止められる」と夢中で叫んだ。
小久保はウズベキスタンMFウマラリ・ラクモナリエフが蹴ったPKを右に飛んで弾く超ファインセーブ。日本はピンチを逃れた。
すぐに相手のCKとなったため、小久保がディフレクションした場面では「ナイス!」としか言えなかったが、「試合が終わった後に抱きついて『ありがとう』と言いました」と笑みを浮かべた。「玲央くんが止めてくれることを祈っていた。止めてくれて、助けてもらった」と頭を下げた。
終了間際から小久保が泣いていたことには気づいていなかったというが「そのくらい熱い気持ちで玲央君はやってくれていたし、僕もこの試合に絶対勝つと思ってプレーしていた。チーム全員がその思いをもってプレーしている中で、最後の最後にその思いが出て止めてくれた」と感謝した。
タイムアップの笛が鳴ると、ピッチに倒れ込んだ。今大会6試合中5試合に出場し、延長戦も含めてすべてフル出場。「シンプルに疲れたという気持ちがあった。きょうで全部出そうと思ってプレーした。この期間は自分にとって濃いものでしたし、大げさな言い方になってしまうのですが、人生が変わるようなこの代表期間だった」と感無量の面持ちだ。
試合後は柏のチームメートである細谷真大、元柏の小久保と3人で記念撮影もした。
「ここからはパリの(メンバー入りの)競争もある。そこに向けて自分はレイソルで結果を残していくだけ。真大くんも調子が上がってきていると思うし、もっと点を取ってくれると思うので、2人でレイソルを勝たせられるように、そして2人でパリのオリンピックに出場できるようにやっていきたい」と力強く前を向いた。
(取材・文 矢内由美子)
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