絶対に負けられない不安とプレッシャーに打ち克った王者の咆哮。青森山田は粘る八戸学院野辺地西を1-0で振り切って県24連覇達成!
ゲキサカ / 2024年6月3日 22時29分
70分に追加された3分間も過ぎ去ると、曇天の空に吸い込まれたタイムアップのホイッスル。「相手の力は十分理解していましたし、仕事ができる選手もいっぱいいることは分析の中でわかっていたので、だからこそゼロで行けたことは評価できるのかなと思います」と正木監督も守備陣を称えた青森山田が、粘り強く“ウノゼロ”で勝利を収め、県内王者の座を死守する結果となった。
「やはり一番の不安として『インターハイに行けるのかな』というところはかなりあったと思います」。激闘を制した試合後、青森山田を率いる正木監督は率直な言葉を口にした。プレミアリーグと高校選手権の二冠を達成した昨季のメンバーがほとんど卒業した中で、今季のプレミアではここまで2勝2分け3敗の8位と、なかなか思うような結果を手繰り寄せられない状況で迎えた今大会。経験の浅い選手たちに不安がなかったはずがない。
ただ、彼らは勝利だけを義務付けられたこのインターハイ予選を1つずつ勝ち上がるごとに、確かな自信を掴み始めていた。小沼が言葉に実感を込める。「3回戦も、準々決勝も、準決勝も無失点で積み上げてこられたので、そこは1つの自信になりましたし、決勝戦が始まる前はそういったことをしっかり思い出して、自分たちのやるべきことをしっかりやれば大丈夫だということは話したので、自信を持って挑めた試合ではありました」。迫り来る強大なプレッシャーに打ち克ち、負けてもおかしくないような内容のゲームをきっちり勝ち切って手にしたタイトルは、後から振り返った時に2024年のターニングポイントになり得るだけの、大きな成果だと言っていいだろう。
圧倒的な強さを誇った昨季のチームが、唯一獲れなかった全国タイトルがこのインターハイ。そこへと挑戦する権利は、今季のチームも手繰り寄せた。「インターハイは連戦で、選手権と違って中1日も空かない分、日常生活の過ごし方が大事だと思うので、そこは隙なく、今まで以上に山田のやるべきことを積み上げて、まずは一冠を獲りたいなと思っています」(小沼)。目指すは松木玖生(FC東京)を擁した2021年以来となる、3年ぶりの夏の戴冠。一皮剥けつつある青森山田の逆襲は、ここからがいよいよ本番だ。
(取材・文 土屋雅史)
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