プレミアWEST首位の大津が延長後半の2発でインハイへ。苦戦の熊本決勝も進化、全国制覇への糧に
ゲキサカ / 2024年6月6日 9時24分
[6.5 インターハイ熊本県予選決勝 大津高 3-1(延長)熊本国府高 えがお健康スタジアム]
大津が苦しみながらも全国制覇への挑戦権を獲得――。令和6年度全国高校総体(インターハイ)熊本県予選決勝が5日に行われ、大津高と熊本国府高が対戦。延長後半に2点を挙げた大津が3-1で競り勝ち、6大会連続24回目の全国大会出場を決めた。
昨年から主力の半数以上を残す今年、大津は“高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグWESTで7勝1敗と首位。リーグ最多の25得点をマークし、現在は5連勝中だ。今大会も準決勝(熊本商高)を5-0で制すなど、4試合で24得点無失点と力を見せつけてきた。決勝はトーナメント戦を勝ち抜くことの難しさを実感するゲームに。それでも、全国大会でも優勝候補に挙げられる強豪校は、厳しい試合を勝ち切った。
2016年以来のインターハイ出場を狙う熊本国府は今年、プリンスリーグ九州2部へ初昇格。昨年までに比べ、90分間の強度の高いゲームを重ねてきたチームは走力が向上している。「あまり(大津のことを)リスペクトせずに、前からしっかりコンパクトゲームを展開しよう」(佐藤光治監督)と挑戦心を持って臨んだチームは、開始直後に右SH岩崎祷真(3年)が右サイドから仕掛けてFKを獲得。ここから岩崎が頭でファーストシュートを放つ。
だが、その後は大津ペース。U-17日本高校選抜の注目10番MF嶋本悠大(3年)や1タッチパスで攻撃をコントロールするMF畑拓海(3年)、準決勝3得点のMF中村健之介(3年)らが非常に距離感良くボールを動かし、シュートにまで持ち込む。そして10分、右サイドで時間を掛けて攻撃を組み立てると、PAの右ポケットへランニングした嶋本へSB野口悠真(3年)がスルーパス。最後は、嶋本の折り返しをFW兼松将(3年)が右足ダイレクトでゴール左隅へ流し込んだ。
前半10分、大津FW兼松将が右足で先制ゴールスタンドの祝福に応える
その後も、大津が押し込む時間帯が続いた。ボールを保持し、プレミアリーグWESTで8戦10発のFW山下景司(3年)や左SB大神優斗(3年)がPAへの抜け出しを狙う。だが、山城朋大監督が「自分たちのちょっとしたファウルとかで相手にちょっとずつ流れを渡してしまって、なかなかセカンドボール拾えずに距離が遠くなって、国府の距離感でサッカーをやってしまった時間帯が凄く長くなってしまった」と振り返ったように、自分たちのミスなどで相手に主導権を渡してしまう。
熊本国府は2人がかりで相手の攻撃を阻止
熊本国府はコンパクトな陣形で維持し、相手を2人がかりで止めるなど集中力の高い戦いを見せる。19分には、10番MF古川慎恩(3年)が相手のミスパスをインターセプトし、ドリブルシュート。また、マイボールを長くすることで王者にプレッシャーを掛けることを目指してきたチームは、GK竹馬奈玖(3年)やキープ力抜群の古川らが勇気を持ってボールを繋いで攻める。加えて、前線でFW{{清水駿}(2年)が健闘するなど、敵陣でセットプレーを獲得。29分には、GK竹馬から縦パスを受けた古川が右ハイサイドへロングパスを通す。そして、右サイドで攻撃力を発揮していた岩崎のクロスがゴール前を横切った。
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