“拠りどころの甘さ”も、近江が初のインハイ予選連覇。強豪校への新たな一歩
ゲキサカ / 2024年6月9日 7時48分
[6.8 インターハイ滋賀県予選決勝 近江高 1-0 立命館守山高 布引運動公園陸上競技場]
近江が初のインターハイ予選連覇。令和6年度全国高校総体(インターハイ)滋賀県予選決勝が8日に東近江市総合運動公園布引陸上競技場で行われた。選手権準優勝校の近江高が1-0で立命館守山高に勝利。2大会連続4回目の全国大会出場を決めた。
選手権で華麗なテクニックや運動量を賞賛される戦いで初の決勝進出、準優勝。チームの歴史を大きく塗り替えた近江に対して、次は選手権優勝、インターハイでの上位進出によって新たな歴史を築くという期待の声もある。
もちろん、それを目指していくが、前田高孝監督はまず米子北高(鳥取)や青森山田高(青森)、大津高(熊本)のように都道府県予選で負けない、苦戦しても粘り強く全国大会に出続けるチームになっていくことを求める。「(連覇を)何十年やってる強豪のチームは凄い。新しい、ホンマに近江の歴史っていうのは、多分そういうものが出てこないと難しいです」。この日、苦戦しながらも1-0で勝利。注目校は、インターハイ滋賀県予選で初の連覇を果たした。
試合は、男女共学化した2006年の創部から、県決勝初進出の立命館守山が攻守にアグレッシブな戦いを披露する。吉田貴彦監督は「近江とやる時は後ろでボール繋いで陣形を前に来られるのが嫌なので、『前から行こうよ』と。両サイドが上がる時間を作られたくないっていうのが一番の狙いでした」。MF脇拓実(3年)らがドリブルで仕掛け、右SB平尾新(2年)のロングスローやFW氷見亮陽主将(3年)のCKからゴールへ迫る。
挑戦者の立命館守山が勢いを持ってゲームを進めたが、吉田監督が「やっぱり失点は調子よく攻めていた時だった。“背伸び”してたんだろうなと」と指摘したように、入りの良さが一瞬の隙を生んでしまう。前半10分、近江は10番FW山本諒(3年)が右中間からスルーパス。これでMF松山大納(2年)が抜け出し、右足シュートをファーのネットへ突き刺した。
前半10分、近江MF松山大納が右足で先制ゴールチーム全員で喜んだ近江の10番FW山本涼は決勝点をアシストした
1チャンスをモノにした近江はその後、DFリーダーのDF高本翼(3年)が持ち上がりやサイドチェンジを見せたほか、MF市場琉祐(2年)が係わっての崩しなどにチャレンジ。ボールを動かし、CKを獲得していたが、前に出てくる相手にボールを引っ掛けられ、そのまま攻め込まれるようなシーンが増えてしまう。
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