1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

先輩たちの悔しさを引き継いだ世代が堂々と立った日本一へのスタートライン。帝京は後半ATの決勝弾で日大豊山に逆転勝ちを収めて全国切符!:東京

ゲキサカ / 2024年6月16日 17時59分



 プリンスリーグ関東に所属しているため、関東大会予選に出場していなかった帝京にとっては、今大会が新チームになって初めてのトーナメントによる公式戦。初戦となった準々決勝の早稲田実高戦は苦しみながらも2-1で競り勝ち、この日の準決勝も逆転勝利。「この前は先制点を獲ったけど追い付かれる展開で、今日は相手の思い通りに失点してしまったというところで、やっぱりトーナメントの難しさと、都大会の難しさはあったかなと思います」と田所はこの2試合についての率直な感想を口にする。

 ただ、彼らには1年前の経験値があった。昨夏はやはりシーズン最初のトーナメントとなったインターハイ予選の準々決勝で敗退。この大会の難しさはみんなが体感として共有していたというわけだ。「『インターハイはリーグ戦と違う意識でやらないといけないな』ということはみんなで話していましたし、去年のインターハイも初戦で負けてしまっていて、今日は応援に来てくれている先輩たちもいたので、その借りを返すという意味でも良かったなと思います」(砂押)。シビアな接戦をモノにするだけの力が、今年のチームには備わり始めている。

 今年の3年生がまだ1年生だった、一昨シーズンの夏。徳島で開催されたインターハイで帝京は大躍進。青森山田高や昌平高など難敵を次々となぎ倒し、決勝まで勝ち上がったものの、最後は前橋育英高に0-1で敗れ、日本一のタイトルにはあと一歩のところで届かなかった。

 それゆえに2大会ぶりとなる夏の全国へ懸ける想いが、大きくないはずがない。「2年前の自分はバックアップメンバーという形で、徳島に帯同はしていたんですけど、ピッチに入れなかった悔しさもありますし、目の前で前橋育英さんに優勝されたという悔しさもあるので、今年こそは絶対に日本一を獲りたいなと思っています」(砂押)「2年前も自分は直接徳島に見に行っていて、凄く感動もしましたし、カッコいいなと思ったので、仲良くしてもらっていた先輩たちに追い付きたい想いはありますね」(土屋)「自分たちの学年は準優勝を経験した一昨年のチームと、全国に出られなかった去年のチームのどっちも知っているので、その分の経験値はあると思っています。2年前のチームのおかげで帝京に準優勝まで行ける力があることは全国的に知ってもらえたと思うので、今年こそは優勝できたらいいなと思います」(田所)。

 この2年間、それぞれがそれぞれの立ち位置で味わった悔しさは、すべてが前へと向かう糧になる。同校OBでもある山下高明コーチが守護神を務めていた2002年以来となる、22年ぶりの全国戴冠は明確なターゲット。胸に輝く星の数をまた1つ増やすため、帝京は真夏の福島へと歩みを進めるスタートラインにいま、逞しく立ったのだ。



(取材・文 土屋雅史)
●全国高校総体2024特集

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください