リベンジに燃える無敗の流経大柏。返り討ちに意気込む未勝利の市立船橋。2週連続で激突した両雄の激闘はドロー決着!
ゲキサカ / 2024年6月24日 19時34分
すると、青い歓喜が訪れたのは17分。スローインの流れからMF金子竜也(3年)が右へ展開。DF井上千陽(3年)の正確な右クロスに、「千陽とはいつも自主練をしていて、『あそこに1本来るな』とわかっていました」という伊丹がスタンディングヘッドで合わせたボールは、右スミのゴールネットへ吸い込まれる。先週末も決勝点を挙げた9番が、この日もストライカーの矜持を披露。「ボールを持たれるのはわかった上で、ツラい時に耐えて、しっかりワンチャンスをモノにしようとは思っていました」(井上)。1-1。スコアは振り出しに引き戻された。
以降はお互いがカードを切り合いながら、次の1点を目指す展開が続くも、流経大柏は富樫と奈須、市立船橋は岡部とDFギマラエス・ガブリエル(3年)、両チームのセンターバックコンビを中心に守備の集中力も高く、どちらも決定的なチャンスは作り切れない。
最終盤に待っていたビッグチャンス。90+8分。市立船橋が相手陣内で獲得したFK。DF渡部翔太(3年)が右へ優しく送った軌道に、走り込んだ岡部がダイレクトで叩いたボレーは鮮やかにゴールネットを揺らす。劇的な決勝ゴールかと思われたが、副審のフラッグが上がっており、オフサイドという判定で得点は認められず、直後にタイムアップのホイッスルが鳴り響く。
ノーゴールの判定に市立船橋DF岡部タリクカナイ颯斗が頭を抱える
「だいぶ押し込まれましたけど、しっかり追い付けて勝ち点が獲れたというのは、今の僕らにとっては少し成長なのかなと思います」(岡部)「1失点してから流れが相手に行ってしまって、最後は危ないシーンもあったんですけど、1対1に抑えられたことが成長に繋がると思って、受け入れようかなと思っています」(亀田)。ファイナルスコアは1-1。2週連続で対峙した両雄の“2試合目”は、勝ち点1を分け合う結果となった。
「初めて公式戦で負けたので、思いのほかダメージはあったし、全国に出られないということが一番のダメージなんですけど、そういう中でも『切り替えてやろう』という声が出ていたから、そういう面では今日は次に繋がるんじゃないかなと思っています。ここで勝てたら“もう一段”登れたんだろうけど」。試合後に流経大柏を率いる榎本雅大監督は、今のチームについてそう語る。
この日の流経大柏は、ここまで左サイドバックのレギュラーとしてリーグ戦全試合に出場してきたDF堀川由幹(3年)が出場停止。そのポジションに入ったDF石井友啓(2年)、廣瀬、葛西とインターハイ予選決勝から3人のスタメンが入れ替わっていた。その理由を榎本監督はこう説明する。
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