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ハーフタイムに響いた「戦術に感情を乗っけろ!」という指揮官の檄。湖国の海賊・近江は4連勝中の神戸弘陵をホームで撃破!

ゲキサカ / 2024年7月1日 19時34分

 ただ、この日の近江は冷静だった。「先にボールに触ることだったり、目の前の相手にやらせないことだったり、そういうことを特に意識してチーム全体でやれたのは自分たちの成果かなと思います」(高本)。最後のシビアなシーンでは、やられないための優先事項を徹底し、身体を投げ出すこともいとわず、1つずつ相手の猛攻を凌いでいく。

 少し長めに取られた6分間のアディショナルタイムが過ぎ去り、タイムアップのホイッスルが響き渡る。「ここ3試合ぐらい勝ちがなくて、それでも1人1人が勝ちたいという想いを、攻守ともにゴール前のところで全面に出せたと思うので、そこで粘れたのかなと思います」(山崎)。ファイナルスコアは2-1。守備面でのハードワークも光った近江が、4試合ぶりの白星をもぎ取る結果となった。



「戦術に感情を乗っけろ!」。ハーフタイムに近江のベンチから、前田高孝監督のこんな声が聞こえてきた。

 指揮官はなかなかリーグ戦の白星が付いてこない中、神戸弘陵戦に向けた練習の中で選手たちにこう語り掛けたという。「『「心からボールを奪いたい」とか、「ボールを受けたい」とか、「前に進みたい」「ドリブルしたい」とか、そういう自分のやりたいことがあるはずやん』という話をしたんです。『オマエら、サッカー選手として何したいねん?』と。人間には感情があるから、そこはトレーニングから常に出してほしいですよね。ホンマに腹立ったなら怒ればいいし、悔しかったら芝生叩いてもいいし、人間がやっていて、いろいろなことがある中でサッカーが一番得意だと思って、サッカーが一番好きでやっているわけだから、うまく行かなかったら悔しいやろうし、基本それがなかったら、1人1人の顔も見えないので、魅力もないですもんね。だから、『感情を乗せろ』っちゅう話なんですよ」。

 選手たちはそれぞれの解釈をこう口にする。「監督の言われた通りにやるというのが今までちょっと多くて、『それだけやってればOK』みたいな感じやったんですけど、今回は言われたことも含めて自分の感情を膨らませることも、自分たちで考えながらやれたことも良かったと思います」(高本)「もっとみんなが声を出して、活気強くやったらチームの雰囲気も良くなりますし、もっと勢い付くと思うので、あの言葉は響きました。感情を乗っけたらチームは1つになりますし、1つになったら強いと思いますし、そのまとまりを持ってやれば苦しい時もみんなで支え合ってやれると思います」(廣瀬)「今年勝てない原因として、まだ1人1人が殻を破れていないと。1人1人が型にハマりすぎてしまっているという感じで、そういう意味でも監督からそういう話があったことも、ゴール前で身体を張ることに繋がってきたのかなと思います」(山崎)。

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