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横軸と縦軸で積み重なるリスペクトに彩られた「スタイルウォーズ」は超激闘!青森山田に粘り強く競り勝った川崎F U-18が首位キープ!

ゲキサカ / 2024年7月2日 20時0分

「ロングスローがわかっていても、『ロングスローを投げてください』という場所に、どうしてもクリアが行ってしまって……」と長橋監督も言及した後半アディショナルタイム。青森山田はGKの松田も前線に上がり、小沼が何度もロングスローを投げ入れるも、これがほぼ1年ぶりの公式戦復帰となるDF山中大輝(3年)も投入し、何とか守り切りたい水色の壁は必死に、懸命に、ボールをエリアの外へ掻き出し続ける。

 トータルタイムで95分を過ぎ、小沼のロングスローがこぼれたボールを柴田が大きく蹴り出すと、主審のタイムアップを告げるホイッスルが鳴り響く。「最後はやっと終わったなと。もう“ロングスロー祭り”みたいになっていましたし、勝てて終わったのでホッとしました」(楠田)「最後は本当にドキドキだったので、終わった時の安心感が凄かったです」(山中)。ファイナルスコアは2-1。白熱の激闘を力強く制した川崎F U-18が、貴重な勝ち点3を積み上げた。



 現在のアカデミーの本拠地に当たる『Ankerフロンタウン生田』のこけら落としとなった昨シーズンのプレミアリーグ開幕戦後。囲み取材で施設の充実について問われた長橋監督は、こう話している。

「我々はコロナ禍の時に筋トレをやる時間もなく、終わってからもすぐ帰さなくてはいけないというところで、なかなか30分以内に食事を摂ることができない選手も多かった中で、この施設ができたことですべてが叶うというところで、フィジカルの強化も言い訳のできないぐらいのものが整っていますので、『目指せ、青森山田』じゃないですけど、フィジカル的な部分ではあそこを目指しているところもありますので、そこを真剣に目標にしていきたいと思います」。

 集まった報道陣からは少し笑いも起きていたように記憶している。“青森山田”というフレーズが川崎F U-18のスタイルと異なるイメージもあったからだろう。だが、当時から指揮官は自身の発した言葉の通り、いたって真剣にそのレベルを目指していた。それはそのまま青森山田へのリスペクトとも言い換えられる。

 昨シーズンの両者のリーグ戦における対戦結果は、川崎F U-18の1分け1敗。とりわけアウェイに乗り込んだ首位攻防戦は接戦の末に惜敗を喫した。試合後に「非常に悔しいですね。私たちが積み上げてきたことで、選手はかなり自分たちが他より成長しているという実感があったと思うので、『とにかく思い切りやってこい』という形で選手たちを送り出したんですけれども、内容を考えた時に、まだまだ足りない部分があるのかなと正直思いましたね」と長橋監督がとにかく悔しそうに唇を噛み締めていたのも印象深い。

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